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イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

残業削減を喜んでいる社員は実は少ない?

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第136回】 2015年4月20日
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 残業することが美徳とされた時代は終わりました。ワークライフバランスの重要性が叫ばれる時代です。実際、残業撲滅を打ち出す企業が急激に増えつつあります。

 ただ、状況に応じて残業せざるを得ない状況が避けられない職場も少なくありません。しかも、今でも残業することで自分の評価が上がる、だから残業を厭わないと考える人が意外と多いのです。でも、それは本当なのでしょうか?

 今回は、ブラック企業問題も含め、話題に事欠かない残業問題について考えてみましょう。

「残業はするな」という上司
「残業しないと無理」という部下

実は「残業削減」を不満に思っている人もいる?
Photo:yuuuu-Fotolia.com

 「早く帰れよ!残業は2時間以内にするように」

 こう部下たちに声をかけたのは、システム開発系企業に勤務している管理職のHさん。取引先との打ち合わせで、残業する部下たちより早めに会社を出るので、一言声をかけたのでしょう。

 ちなみにこの会社では、月30時間までの残業代は給与に定額で含まれる形で支給されています。つまり、給与の範囲では1日2時間も残業ができないはず。ということは定額を超える残業を上司が容認している状況と言えます。

 上司の声がけに対して部下たちは、「わかりました」と返事はするものの、

 「この状況で残業するなというのが無理。状況がわからない上司の下にいると頭が痛いなあ……」

 と嘆く声が後から聞こえてきました。ちなみに、この会社では受注額が昨年の1.5倍以上に急増。経営陣は「アベノミクスに便乗して急成長のカーブを描こう!」と強気の事業計画を立てているので、それでも予算と比べるとトントンという状況です。ただ、そんな強気の予算が組まれているのに対して、社員数は横ばい。もちろん会社側がサボっているわけではありません。社員を採用したくても応募が少ない状態なのです。人事部曰く、

 「システム開発会社は不人気で採用に苦戦中。当分は現有勢力で頑張ってほしい」

 という状況で、現場は無理を強いられています。現場では外注率を増やして、業務負担を下げるべく努力はしているものの、経営陣は「利益率を下げないこと」と厳しい(ありえない)指示をしてくるので、現場の負担は相当重くなってきました。

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高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
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