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自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい
【第20回】 2015年5月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
河合江理子 [京都大学国際高等教育院教授],水永政志 [スター・マイカ株式会社代表取締役会長]

【特別対談】
ファイナンスは特別な知識ではない
会社選びに必要なスキルを身につける
スター・マイカ株式会社代表取締役会長・水永政志×京都大学大学院総合生存学館(思修館)教授・河合江理子

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ハーバード大学卒業後、マッキンゼー、BIS、OECDなどを経て、現在は京都大学の教壇に立つ河合江理子氏と、ボストン・コンサルティング・グループ、ゴールドマンサックス証券を経て、スター・マイカ代表取締役会長を務める水永政志氏による対談。日本、そして世界を知る両氏から、これからの時代に求められる人材像などが語られた。今回が最終回。

日本人はケーススタディが苦手

河合 水永さんは、アメリカのMBAに行って、日本の学生とアメリカの学生を見ているわけですが、日本人が優れているところ、アメリカ人の優れているところ、反対に、日本人やアメリカ人が苦手なところはありますか?

水永 そうですね。ケーススタディはいまだに日本ではまったくダメみたいですね。ダメというのは、学生がちゃんと反応してくれないということです。

河合 たとえば、グループワークにして、答えを出して発表するといったらどうですか?

水永 それならできるでしょうね。

河合 ケーススタディに批判的な人もいますが、私はとても勉強になると思っています。

水永 そうですね。私もそちらの意見です。

河合 所詮は教室の中の議論だ、答えが決まっているという批判的な声もありますね。

水永 いやいや、やったほうがいいと思います。ただし、先生のスキルも実は重要ですね。そういう意味では、アメリカの先生はファシリテートする能力も各自が持っていると思いました。また、ファシリテーターをやったことがあるのでグッドリスナーにもなれるということもあります。もちろんできない人もいますけど、すごいなと思うときはありました。学生でグループワークをしていても、「じゃあ、俺がファシリテーターをする」という人がいますよね。

河合 INSEADでおもしろかったのは、イギリスのネイビー(海軍)出身の人。凄いリーダーシップがありました。

水永 彼らはあります。ウエストポイント(アメリカ合衆国陸軍士官学校)もそうでした。鍛えられていると思いますよ。ついて来るか、それとも死ぬか、どちらか選べという世界ですから、迫力が違いました。一緒にいても「You have two choices.」って迫られていました(笑)。

 日本にはそういうものは欠けていますよね。画一化して、標準的にシャイな人ばっかりだと感じます。私たちのときもそうでしたけど、いまだに文化が変わっていないからこそ、いまの大学生の状況があると思います。

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河合江理子(かわい・えりこ) [京都大学国際高等教育院教授]

東京都生まれ。東京教育大学附属高等学校(現筑波大学附属高等学校)を卒業後、アメリカのハーバード大学で学位、フランスの欧州経営大学院(INSEAD)でMBA(経営学修士)を取得。その 後、マッキンゼーのパリオフィスで経営コンサルタント、イギリス・ロンドンの投資銀行S.G. Warburg(ウォーバーグ銀行)でファンド・マネジャー、フランスの証券リサーチ会社でエコノミストとして勤務したのち、ポーランドでは山一證券の合 弁会社で民営化事業に携わる。1998年より国際公務員としてスイスのBIS(国際決済銀行)、フランスのOECD(経済協力開発機構)で職員年金基金の運用を担当。OECD在籍時に はIMF(国際通貨基金)のテクニカルアドバイザーとして、フィジー共和国やソロモン諸島の中央銀行の外貨準備運用に対して助言を与えた。その後、スイス で起業し、2012年4月より現職。著書に『自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい』(ダイヤモンド社)がある。

水永政志(みずなが・まさし) [スター・マイカ株式会社代表取締役会長]

1964年生まれ。広島大学附属福山高等学校、東京大学農学部農業経済学科を経て、三井物産に入社。UCLA経営大学院で経営学修士(MBA)を修得したのち、ボストン・コンサルティング・グループで経営コンサルティング業務、ゴールドマン・サックス証券でプライベートバンク業務を担当し、先端金融商品の開発や資産運用に携わる。2000年、ピーアイテクノロジー(現いちごグループホールディングス)を設立。2002年、中古マンションへの投資を主要業務とするスター・マイカを創業し、現在に至る。 スター・マイカは、2006年に、大阪証券取引所ヘラクレス市場(現大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード))に上場し、2011年には、世界的な競争戦略論の第一人者であるマイケル・ポーター教授より、独自性のある優れた競争戦略を実践する企業に与えられる「ポーター賞」を受賞。著書に『現役経営者が教える ベンチャーファイナンス実践講義』(ダイヤモンド社)がある。


自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい

ハーバード大学、INSEAD(欧州経営大学院)、マッキンゼー、BIS(国際決済銀行)、OECD(経済協力開発機構)…そして、京都大学教授。『自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい』の刊行を記念して、書籍では語り尽くせなかったエピソードを中心に、日本・アメリカ・ヨーロッパの本物の世界を知る日本人が、国境を越えて生きるための武器と心得を語る。

「自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい」

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