毎日が「説得」の連続!
特別なことと身構えない
「説得」という言葉には、人を身構えさせるところがある。
〈あの人を説得しなくては〉
そう呟いた瞬間、体に力が入る。
「説得は嫌い」
「できれば説得したくない」
などと、敬遠する人も現れる。説得を、「特別のこと」ととらえるからではないだろうか。説得は毎日のことである。あなたが発する何気ない一言にも、説得が含まれている。
・混んだ電車を降りるとき
「降ります!」(呼びかけ)
・電話で
「吉田さんいますか?」(依頼)
・帰りがけに
「今夜、一杯やらないか?」(勧誘)
これら「呼びかけ」「依頼」「勧誘」は、説得と呼ばないだけで、実質は相手に対する要求、すなわち、「説得」である。
一口に要求といっても、「交渉事」のように、お互いの要求が厳しく対立しているものから、
「これ、コピー10部とってくれないか」
「次のミーティングの司会、キミやってくれよ」
「明日の会場づくり、手伝ってくれる?」
など、さまざまである。
プライベートの分まで入れれば、人間の生活は、毎日が説得の連続である。