ドコモvs.ソフトバンク、残業が多いのはやはり…現役&元社員が語る、ソフトバンクとドコモの内実

 実際に働いてみなければわからない大手人気企業のリアルな姿を、「Vorkers(ヴォーカーズ)」に寄せられた社員・元社員のクチコミからリサーチ。社員満足度と社員による経営者への提言からみる会社の実態をご紹介します。

 第3回は、ソフトバンクモバイルとNTTドコモ。先日開催した決算会見で、過去最高の純利益となる連結決算を発表したソフトバンク。常に海外を視野に入れつつ、東京電力との事業提携の動きを発表するなど、既存の携帯キャリアサービスに収まらない展開を進めています。

 一方NTTドコモも、大手コンビニチェーン、ローソンとのポイント事業の提携や、ガラホ携帯の発表など新しい話題が尽きません。ですが、NTTドコモが発表した2015年3月期の決算では、前年に比べ営業利益が22%減少、携帯大手3社ではKDDIに抜かれ最下位となりました。

 最大のライバルであるといっても過言ではない両社は、4月30日にIoTに関連する業界団体「デバイスWebAPIコンソーシアム」の共同設立を発表するなど、新たなテクノロジーへ向けた取り組みの連携も進めており、携帯電話市場をお互いに牽引しています。

 それでは、設立の起源を戦後の日本電信電話公社に持つNTTドコモと、カリスマ経営者、孫正義氏によって育ったソフトバンクモバイル、それぞれの社員による会社へのリアルな評価を、クチコミから見ていきましょう。

「社員満足度」は同じでも、
社内風土は全く違う!?

 まず、ヴォーカーズによる社員満足度を計る8項目の数値評価からみていきます。この評価項目を総合して見ることで、社員たちの会社での「働きがい」の特徴が浮かび上がります。

ドコモvs.ソフトバンク、残業が多いのはやはり…

 総合評価はドコモ3.3、ソフトバンク3.2と拮抗していますが、チャート図をみるとそれぞれの企業の強みが全く違うことがわかります。

「法令順守意識」と「待遇面の満足度」が高いドコモに対し、ソフトバンクは「20代の成長環境」「社員の士気」「人事評価の適正感」が高くなっています。また、有給消化率は、ドコモ88%、ソフトバンク49.2%と、ドコモの方が約1.8倍高いことがわかります。