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嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え
【第29回】 2015年6月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
古賀史健,岸見一郎 [哲学者]

子育てに欠かせない
「子どもを叱らない」という勇気
片桐仁×岸見一郎×古賀史健 鼎談【vol.3】

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子育ての悩みから、偶然アドラー心理学に出会ったという岸見一郎氏。現在、二人の子をもつ俳優の片桐仁さんも、子どもをつい叱ってしまうことに悩んでいるそうです。アドラーの教えでは、子どもを信頼して見守り、必要なときだけ援助をするのが正しい関わり方なのですが、どうしたら実践できるのでしょうか。『嫌われる勇気』の著者二人と片桐さんの鼎談の第3回めをお送りします。(構成:崎谷実穂、写真:田口沙織)

一緒に遊ぶことで
「同じ人間だ」と実感する

片桐仁(以下、片桐) 僕は基本的に受け身の人間で、自分からあれがしたい、これがしたいってあんまり言わないんです。勇気がないというか……自分が何をしたいかよくわからないんですよね(笑)。でも、やってみて楽しかったことは、またやりたいと思います。舞台の仕事も、最初はぜんぜんやりたいと思えなかった。でも気がついたら、「え、公演チラシに名前載っちゃってるじゃん!」と(笑)。

片桐仁(かたぎり・じん)
1973年生まれ、埼玉県出身。コメディアン、俳優。多摩美術大学在学中の1996年に小林賢太郎とお笑いコンビ「ラーメンズ」を結成。独特の世界観で人気を博し、以後舞台を中心にテレビ、ラジオなどさまざまな分野で活躍中。1999年より粘土を用いた造形作家としても活動しており、作品集『粘土道 完全版』(講談社)、『ジンディー・ジョーンズ─感涙の秘宝』(講談社)などを出版。2013年4月には渋谷パルコで個展を開催し1万3000人を動員した。ガンプラ・マニアとしても有名で著書に『ラーメンズ・片桐仁のガンプラ戦士ジンダム』(光文社)がある。最新著書は『おしり2─ラーメンズ片桐仁のおしえて何故ならしりたがりだから』(東京ニュース通信社)。

岸見一郎(以下、岸見) ああ、その感じ、わかります(笑)。

片桐 でもやってみたら、すごくおもしろかったんです。舞台って、演出家が神様みたいな存在で、ピラミッド型の関係性ができがちなんです。でも、最終的にはみんながいい舞台を作りたいと思って頑張るので、すごく健全な世界でもある。

古賀史健(以下、古賀) 共通の目的が、チームを引っ張ってくれるんですね。

片桐 たとえば、作家・演出家の鴻上尚史さんは、萎縮せずにみんなが意見を言い合える現場をつくるため、稽古のはじめにゲームをしたりするんですよ。バレーボールでトスをつなぐ、とか。子どもみたいにみんなで遊ぶんです。

古賀 へえ!

片桐 そういうことで、みんな人間だし、同じようにミスもするんだってことを実感できる。やっぱりほら、昔から知ってるスターとか、違う種族じゃないかってくらいキラキラしてたり、いい声だったりするんですよ。でも、そういう人でも自分と5倍、10倍の差があるわけじゃないってわかるんです。

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古賀史健 (こが・ふみたけ)

 

ライター/編集者。1973年福岡生まれ。1998年出版社勤務を経てフリーに。これまでに80冊以上の書籍で構成・ライティングを担当し、数多くのベストセラーを手掛ける。20代の終わりに『アドラー心理学入門』(岸見一郎著)に大きな感銘を受け、10年越しで『嫌われる勇気』の企画を実現。

 

岸見一郎[哲学者]

きしみ・いちろう/1956年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門の哲学(西洋古代哲学、特にプラトン哲学)と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的にアドラー心理学や古代哲学の執筆・講演活動、そして精神科医院などで多くの“青年”のカウンセリングを行う。日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問。


嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え

フロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨頭とされながら、日本では無名に近いアルフレッド・アドラー。彼はトラウマの存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善する具体策を示してくれます。まさに村社会的空気のなかで対人関係に悩む日本人にこそ必要な思想と言えるでしょう。本連載では、アドラーの教えのポイントを逐次解説することでわかりやすく伝えます。

「嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え」

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