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モビリティ羅針盤~クルマ業界を俯瞰せよ 佃義夫

「勝ち組」はドイツ車、「負け組」は……?
節目を迎えた輸入車の真価を探る

佃 義夫 [佃モビリティ総研代表]
【第6回】 2015年6月5日
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ヤナセ100周年、JAIA50周年の節目に
輸入車業界の今とこれからを俯瞰する

5月下旬に行われた、ヤナセ100周年式典・祝賀会の様子。日本の輸入車業界をリードしてきた同社が節目を迎えた今、厳しい日本市場で輸入車が真価を発揮するための条件を探る
写真提供:ヤナセ

 この5月末に、日本の輸入車業界にとって大きなエポックがあった。

 1つは、輸入車販売業界の雄・ヤナセが創立100周年を迎えたこと。もう1つが、輸入車業界の団体である日本自動車輸入組合(JAIA)が設立50周年を迎えたことである。

 ヤナセが5月25日に東京帝国ホテルで創立100周年記念式典を開催すれば、JAIAも東京プリンスホテルで設立50周年記念祝賀会を開催し、1週間で2回も輸入車業界トップが勢揃いする異例の事態となった。

 まさに、日本における輸入車にとって節目となるこのタイミングで、日本の輸入車業界を改めて俯瞰し、今後の流れを分析してみたい。

 まず日本の輸入車と言えば、ヤナセなくしては語れない。それはヤナセという企業はもとより、かつて長年ヤナセを率いてきた故梁瀬次郎翁抜きでは語れないということでもある。ヤナセは、1915年(大正4年)5月25日に同社の前身である「梁瀬商会」として創立され、米国車「ビュイック」「キャデラック」の輸入販売をスタートして以来、長年輸入車業界をリードし続けた「百年企業」である。

 創業者・梁瀬長太郎氏の後を継ぎ、戦時中の混乱期だった1945年に2代目社長となったのが、梁瀬次郎氏。戦後いち早く米GMから全車種の販売権を獲得(1948年)し、輸入車販売を再開。その後、独メルセデス・ベンツやVWの輸入元となり、英ボクスホール、スウェーデン・ボルボの輸入元も担った。

 梁瀬次郎氏は、1965年の乗用車の輸入自由化に備え、全国の販売・アフターサービスのネットワークの基礎をつくり、1969年に社名を現在の「ヤナセ」に変更した。これと並行して、1965年に「日本自動車輸入組合」(JAIA)が発足し、初代理事長に梁瀬次郎氏が就任。「輸入車ならヤナセ」というイメージを浸透させ、ヤナセを輸入車販売業界の雄に育て上げ「ヤナセ中興の祖」となった。

 一方、1965年の就任から2000年5月に退任(過去に一時退任し1976年に復帰)するまで、実に27年にわたるJAIA理事長として「日本の輸出入の貿易アンバランスを是正する」ことを主張し、輸入車業界のリーダーの役割も果たした。

 ちなみに梁瀬次郎翁は、2002年に日本自動車殿堂の初代殿堂者となり、2004年には日本人として5人目となる米国自動車殿堂入りを果たしている。

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佃 義夫[佃モビリティ総研代表]

つくだ・よしお/1970年、創刊86周年(2014年2月時点)の歴史を持つ自動車産業日刊専門紙『日刊自動車新聞社』入社、編集局に配属。自動車販売(新車・中古車)・整備担当を皮切りに、部品・物流分野を広域において担当した後、国土交通省・経済産業省など管轄官庁記者クラブ、経団連記者クラブ(自工会分室)と、自動車産業を総合的に網羅し、専任担当記者としてのキャリアを積む。その後、該当編集局内における各分野のデスク・論説担当編集局次長を経て、出版局長として自動車産業オピニオン誌『Mobi21』を創刊。以降、取締役編集局長・常務・専務・代表取締役社長を歴任。45年間の社歴全域で編集・出版全体を担当、同社の「主筆」も務める。日刊自動車新聞社を退任後、2014年に「佃モビリティ総研」を立ち上げ、同総研代表となる。


モビリティ羅針盤~クルマ業界を俯瞰せよ 佃義夫

「自動車」から「モビリティ」の時代へ――。クルマ業界が変貌を遂げつつあるなか、しのぎを削る自動車各社。足もとで好調を続けるクルマ業界の将来性と課題とは、何だろうか。日本の自動車産業・クルマ社会をウオッチしてきた佃義夫が、これまでの経験を踏まえ、業界の今後の方向・日本のクルマ社会の行方・文化のありかたなどについて、幅広く掘り下げ提言していく。

「モビリティ羅針盤~クルマ業界を俯瞰せよ 佃義夫」

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