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社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

SKE48の新曲タイトルにも。
「前のめり」時代が再び日本にやって来る!?

竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]
【第138回】 2015年7月28日
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「坂本龍馬」と「巨人の星」と「SKE48」。一見するとまったく無関係に思えるこの三者だが、ある共通のキーワードがある。「前のめり」である。この「前のめり」という言葉、もちろん昔からある日本語だが、ほとんど死語になっていたと思う。しかし、どうも最近、ブームというほどではないが、時代の空気感をまとう「今の言葉」として復活しつつあるように感じる。というわけで今回は、前のめりな時代についてお伝えしたいと思う。

スポ根もの全盛期は
日本全体が「前のめり」時代

 僕らオヤジ世代にとって、「前のめり」と聞いてすぐに思い出すのが『巨人の星』ではないだろうか。父・星一徹がまだ子ども時代の息子・星飛雄馬に対して男の生き方を説いて、次のような言葉を投げかける。

 「いつ、死ぬかわからないが、いつも目的のため、坂道を登っていく。死ぬときはたとえドブのなかでも、前のめりに死にたい」

 それが男の生き方だというわけだが、星一徹はこれを坂本龍馬の言葉として飛雄馬に伝えている。もっとも、実は坂本龍馬はそんなことは言っていないらしい。司馬遼太郎の『竜馬がゆく』のなかで龍馬の言葉として語られていて、これが『巨人の星』のこのセリフの元ネタという説もネットには出回っているが、そんな記述はないという説もあり、真偽のほどはよくわからない。原典に当たって調べてみようかとも思ったが、なにしろあの膨大な量の大長編だ。時間的に調べきれなかったことをご容赦願いたい。

 ただ、この「男ならドブのなかでも前のめりに死ね」と語られるシーンは、『巨人の星』のなかでも特に印象的なシーンであり、当時の男の子、つまり僕ら世代の男子はほぼ全員が『巨人の星』を読んでいたと言っても過言ではないので、この言葉(思想)に影響されたオヤジも多いと思う。史実はどうあれ、このセリフに影響されて龍馬ファンになった男子も多いだろう。

 『巨人の星』が連載されていたのは1966年から1971年の間。つまり、日本の高度経済成長期まっただなかの時代で、マンガもスポ根全盛で、これは少年マンガだけでなく、『アタックNo.1』や『エースを狙え!』など少女マンガでもスポ根ものが大人気となった。つまり男女問わず、日本全体が、かなり前のめりな時代だったのだ。

 そして、この「前のめり」な時代に子ども時代を過ごした世代が、後のバブル時代に「イケイケ」という価値観を背景とした文化を生み、お立ち台女やオヤジギャルという、かなりの前のめり女子を輩出し、「24時間、闘えますか?」(リゲイン)という前のめり感全開の広告コピーを生み出す。

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竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]

マーケティング・コンサルタントとしてクルマ、家電、パソコン、飲料、食品などあらゆる業種のトップ企業にて商品開発、業態開発を行なう。近年は領域を社会貢献に特化し、CSRコンサルタント、社会貢献ビジネスの開発プランナーとして活動。多くの企業にてCSR戦略、NGOのコミュニケーション戦略の構築を行なう。「日本を社会貢献でメシが食える社会にする」ことがミッションに、全国各地で講演活動を行なう。ソーシャル系ビジネスコンテストや各種財団の助成金などの審査員多数。また、「日本の女子力が世界を変える」をテーマに、世界の女性、少女をエンパワーメントするための団体「ガール・パワー(一般社団法人日本女子力推進事業団)」を、夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美氏、日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカ氏らと共に設立。著書に『社会貢献でメシを食う。』『ジャパニーズスピリッツの開国力』(いずれもダイヤモンド社)がある。

株式会社ソーシャルプランニング
☆竹井氏ブログ 社会貢献でメシを食う〝REAL(リアル)〟
☆Twitterアカウント:takeiyoshiaki


社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

CSRやコーズマーケティングをはじめ、「社会貢献」というテーマがポピュラーとなったいま、「社会貢献のセカンドウェーブ」が来ている。新たなサービスやプロジェクトのみならず、新たな主役たちも登場し始めた。当連載では話題の事例を取り上げながら、社会貢献的視点で世の中のトレンドを紹介していく。
*当連載は、人気連載『社会貢献を買う人たち』のリニューアル版として、2014年1月より連載名を変更しました。

「社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭」

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