「その過程で幾度となく目にした訪日外国人の食への不満を解決するとともに、浅草商店街の課題にアプローチしようとの思いから、同委託事業に応募するに到りました」と語るのは、同社カスタマーサポートチームリーダーの伊澤恵美氏だ。

「外国人観光客を対象に浅草フードマップ、浅草の飲食店を対象に英語メニューをつくった他、『英語メニューありますシール』を店頭に貼ってもらい、外国人観光客がお店に気軽に入れるような環境を整えました。さらに、浅草商店連合会と浅草料飲組合の会員に向けて、専門家を招いたハラールフード勉強会を開催しました。宗教や食文化の違いなどもあり、トラブルになりがちなハラールフードについて学んでいただく場になったと思います。後に開催したベジタリアンフード勉強会と合わせると、累計150人の方に参加していただきました」(伊澤氏)

 加えて、浅草の地域を代表する名物料理を「ハラールフード化」するためのサポートも行った。提携専門機関によるハラール認証も行うなど手厚いサービスだ。

「本プロジェクト開始後、浅草エリアを訪れるイスラム圏からの観光客は、2年前と比べて2倍ほどに増えた実感があります。イスラム教徒の方々はとても謙虚なので、あまり主張することはありませんが、ハラール対応したサービスをとても喜んで利用してくれています」(伊澤氏)

ビジネスチャンスを掴め!
「ハラール対応」でおもてなしを

 国連世界観光機関(UNWTO)の調査 によると、イスラム教徒が旅行時に重視するものの1位に挙げられているのは「ハラール食」で、次に「費用」「ムスリムフレンドリー」と続く。とはいえ、異国の地での食生活に不安を抱くのは、イスラム教徒に限らず、誰しもに共通することでもある。

 宗教の違いはあれど、彼らの気持ちがわかる日本人は少なくないはずだ。そう考えると、ハラール対応は決して難易度の高い問題ではなく、私たちビジネスマンにとってとても身近なトピックだと言えるのではないだろうか。

 あなたは、急拡大するハラールマーケットで大きなチャンスをつかめるだろうか。