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STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

経済成長を続ける国の国民は、
なぜ愛国心と自己肯定感が強いのか?

岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]
【第20回】 2015年8月21日
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「明るい北朝鮮」シンガポールの熱狂
50周年目の建国記念日に見た「愛国心」

 今年8月、シンガポールは国を挙げてのかつてない大イベントに沸いた。50周年となる建国記念日だ。

 建国記念式典では、シンガポール国旗カラーである赤と白の出で立ちで、国歌を歌い、国民の誓いを宣言し、国旗を振り、天に拳を掲げてガッツポーズをし、シンガポールの建国を祝う。チケットが当たらなかった人も会場付近に出向き、パレードや軍機の飛行、花火の打ち上げを楽しむ。

シンガポール建国50周年式典会場近くのマリーナエリア。橋の向こうまで人人人で埋め尽くされた

 愛国心むき出しで雄叫びを上げてお祝いしている光景は、日本人には異様に感じられ、「明るい北朝鮮」と揶揄されることに一役買っていることであろう。

一党独裁が情報統制やゲリマンダー(定の政党・候補者に有利なように選挙区の区割りをすること)を行っているという点では共通しているかもしれないが、シンガポールと北朝鮮の内情は「お好み焼きとチヂミ」ほど似通っていない。そして、国家の下で育った国民感情が圧倒的に違う。「盛り上がりの種類」が全く異なっているのだ。

 シンガポール建国記念式典の盛り上がりは、感覚的には日本人が家族でサムライブルーシャツを着こんだサッカー日本代表戦に近い。浪波節な楽しい一大国家イベントなのだ。

期間限定でフラトンホテルに投影されたSG50限定プロジェクションマッピング

 ローカル小学校に通う筆者の小学2年生の娘もまた、建国50周年の影響を受けていた。毎年変わる建国記念日のテーマソングを学校で学び、いつの間にかマスターしてきている。テレビ番組でナショナルデーの歌やプログラムが紹介される度に、楽しそうに歌を口ずさむ。

 それを聞いて閃いた。自己肯定感は愛国心からも生まれるのではないかと……。きっと経済成長を続けるシンガポールの上層部の人たちはそれを知っているのに違いないし、何より国際競争力を高めるためには自己肯定感は必須だ。

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岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]

大阪生まれ。同志社大学工学部卒業後、アクセンチュア(日本/アメリカ)、デロイトコンサルティング(シンガポール)、マイクロソフト(シンガポール)で19年間、業務・ITコンサルタントとして活躍。シンガポール移住11年、永住権を保持し、近年はアジア全域の新事業開発、業務改善、組織改革に従事。 人生の目標は「ソーシャル・チェンジ」(社会変革)、座右の銘は「Stay Gold!」。グローバルビジネス経験を活かして日本およびアジアの顕在化した社会問題を解決し、多くの人々が希望をもてる社会の実現を目指している。

☆ブログ: シンガポールではたらくリーゼントマネージャー岡田兵吾のStay Gold!
☆Facebook: Hyogo Okada(岡田兵吾)
☆Twitter: phoenix_hugo(リーゼントマネージャー岡田兵吾)


STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

アジアのグローバルシティとして大きな変化を遂げたシンガポール。しかし意外にも、あらゆるところに「浪花節文化」が存在していることを、あなたはご存じだろうか? そこで当連載では、日本人の固定概念を覆すシンガポールのリアルな姿を、家族とともに現地コミュニティに根を張って暮らしている筆者ならではの視点で紹介する。

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