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絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます
【第7回】 2015年9月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
石原明 [日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役]

「BtoB」と「BtoC」、値上げしやすいのはどっち? 

「値上げ」を理解するのではなく、実行に移すための『絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます』ですが、よく聞かれる質問・疑問に答えていきます。今回の声は「BtoBで本当に値上げができるのか?」です。

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BtoBでもBtoCでも値上げは可能

 顧問先の経営者の皆さんに、「値上げをしてください」と言うと、ほぼ必ずと言っていいほど、最初は「今の値段でも売るのが大変なのに、高くしたらなおさら売れなくなる」という答えが返ってきます。

 それでも、BtoCのビジネスをしている会社では、「そんなに言うなら、騙されたと思ってやってみるか……」と、渋々とこちらのアドバイスに応えてくれるのですが、BtoBの会社の経営者は、なかなか頑固です。

 一般にも、BtoCの値上げはしやすいけれども、BtoBの値上げは難しいというイメージがあるようですね。

 「消費者を相手にするビジネスの場合は、お客さんが買うか買わないかは別にして、値上げしようと思えば売る側の都合でできるけれども、企業間取引の場合は相手のビジネスにも影響するから、そう簡単にはいかない」

 「仕入れてもらう時に、なるべく原価を抑えて卸すことをお互いの協力関係としてやってきたから、簡単にその協力関係を崩すわけにはいかない」

 ……ということなのでしょう。

 実際、BtoBでは値上げができないというのが、多くの経営者の悩みの一つとなっています。

 しかし、私の経験から言うと、今の時代は理屈や方法さえわかれば、実はBtoBのほうが値上げは簡単なのです。

BtoBもしくは大企業相手に値上げを目指す

 BtoBもしくは大企業を相手にしている会社が値上げを目指す場合は、確かに難易度がかなり高く感じられると思います。

 たとえば製造部品の納入だったりサービスの下請けだったりと、企業間での取引が主なため、顧客の価値が原価を抑えることだったり効率を上げることだったりする場合が多いからです。

 また、大企業が相手の場合は、たくさんの商品やサービスを提供するので、コストの問題がどうしてもついて回り、値上げはかなり難しいという印象が強いですね。特に、現状の顧客に対して、今提供している商品やサービスの値上げは、ほぼ不可能に近いでしょう。

 人口減少によるマーケットの縮小で、企業間の競争は激しくなる一方ですし、大手は数の理論からさらなる値下げの要求をしてくる可能性もあるので、現状維持ができれば、それはそれで十分素晴らしいことです。

 ただ、こういう状況を加味すると、BtoBビジネスで値上げする場合、現状の顧客はそのままにして、新たな顧客となる新規のアプローチ先に対して値上げをしていくというやり方は必須です。

 なぜ私が、値上げは新規顧客からと敢えて確認していると思いますか。BtoBビジネスをしている会社に限って、今の顧客に対し、何とか値上げできないかという相談がとても多いからです。

 一般顧客に対する値上げの要求と、取引している企業間同士の値上げの要求では、どちらにより経営的なリスクがあるかというと、それは圧倒的に企業間同士の場合のほうが多いです。

 値上げの要求ができる経営状態まで改善してからでないと危険ですので、これは絶対に守ってください。現状の顧客との関係があるから、現在のビジネスが成り立っていることを忘れないでください。

 ベースがあるからこそ値上げの作戦を立てられるのですから、ぜひ、新規の顧客に対する取り組みから、値上げできるプランへの移行を考えてください。

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石原明 [日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役]

 

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。
毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「高収益トップ3%倶楽部」には、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。
毎週金曜日に配信する人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数2200万回を超えている。
著書に、『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。


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