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STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

へっぽこ日本に外国人が求める
「武士道」という美徳

岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]
【第21回】 2015年9月29日
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安保法案に五輪問題に揺れる日本
「お家騒動」を外国人はどう見ているか?

敬愛する新渡戸稲造氏の著書『武士道』を掲げる著者

 安保法案成立、五輪エンブレム問題、新国立競技場問題――最近、日本で物議を醸している様々なトピックについて、ダイヤモンド・オンライン読者の中には怒りを通り越し、呆れ果てた人もいるのではないだろうか。

 議論が出尽くしてしまった安保問題やオリンピック問題について、今さらつべこべ言うつもりはないが、どうしても捨て置けない問題点がある。これらの出来事について、日本人を代表して海外から注目される立場にある人々がとった行動が、あまりに稚拙で、品位に欠けていたことだ。

・他人事について語るかのような発言の数々をぶっぱなした、五輪組織委員会長
・具体的な責任の所在についての説明を避けてごまかした、組織委員会事務総長
・説明責任を果たさず全員逃亡した、五輪エンブレム審査委員会
・安保国会において、通路封鎖や牛タン戦術などによって時間を無駄に引き延ばした野党議員

 ――などなど、何ともお粗末な展開ではないか。

 きわめつけは、喪服に数珠の装いで5回も牛歩戦術を行なった議員の存在だ。あの映像が海外のメディアやツィッターで「現在の日本政治家」として繰り返し取り上げられるであろうことを、考慮しての行動だったのであろうか。自己主張のためであったなら、日本の政治を担う国会議員としてはあまりに情けない行為だ。あまりの愚かさに、著者は視界が0.5秒ほど涙で真っ白になってしまった。

 今回の日本の情けない「お家騒動」について、シンガポール、東南アジア、インド、オーストラリア、イタリア、アメリカなど、複数の外国人の友人たち意見を聞いてみた。

 すると驚いたことに、五輪問題については、「役割や権限の明確化が大好きな欧米人」であっても、政治家や権力者の場合は、責任の所在をうやむやにするものらしいのだ。もちろん、何かの責任をとっての辞職などというもったいないことも、大概はしないそうだ。政治の世界だけではなく、ビジネスやスポーツ界の交渉などでも、牛タン戦術、牛歩戦術が使われたこともあるようだ。やはりグローバル社会でも大きな利権にかかわる部分がドロドロしているのは、日本と同じらしい。

 しかしさすがに安保国会における「某議員の喪服に数珠」に関しては批判が多かった。言わずもがな、多くの国で「死」はタブーでセンシティブな問題であるため、皆一様に「アンビーバブル……」と行き過ぎた子どものいたずらを見るような反応を示した。その議員が「1人牛歩」を行なったことも話すと、彼らは失笑すら浮かべていた。

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岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]

大阪生まれ。同志社大学工学部卒業後、アクセンチュア(日本/アメリカ)、デロイトコンサルティング(シンガポール)、マイクロソフト(シンガポール)で19年間、業務・ITコンサルタントとして活躍。シンガポール移住11年、永住権を保持し、近年はアジア全域の新事業開発、業務改善、組織改革に従事。 人生の目標は「ソーシャル・チェンジ」(社会変革)、座右の銘は「Stay Gold!」。グローバルビジネス経験を活かして日本およびアジアの顕在化した社会問題を解決し、多くの人々が希望をもてる社会の実現を目指している。

☆ブログ: シンガポールではたらくリーゼントマネージャー岡田兵吾のStay Gold!
☆Facebook: Hyogo Okada(岡田兵吾)
☆Twitter: phoenix_hugo(リーゼントマネージャー岡田兵吾)


STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

アジアのグローバルシティとして大きな変化を遂げたシンガポール。しかし意外にも、あらゆるところに「浪花節文化」が存在していることを、あなたはご存じだろうか? そこで当連載では、日本人の固定概念を覆すシンガポールのリアルな姿を、家族とともに現地コミュニティに根を張って暮らしている筆者ならではの視点で紹介する。

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