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海外ビジネス遭難防止ガイド

日本の常識は海外の非常識

白藤 香 [SPCコンサルティング株式会社(SPCCTOKYO) Labo所長]
【第1回】 2011年3月31日
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日本人が苦手なグローバル・ビジネス。本連載では、そのノウハウについて事例をもとに紹介していきます。日本企業にとってグローバル市場の開拓は急務。「今どうしたらいいかわからない」と困っている企業やビジネスパーソンに向けて、差し迫ったビジネス課題がスムーズに進むよう、すぐに現場で役立つ情報をお届けします。

 「それって、常識ですよ。普通はそうやりませんか?」

 「いや、そうとは限りません」

 グローバル・ビジネス化が急速に進む中、日本のビジネスパーソンがはじめて海外に赴任して壁に突き当たるのが「常識」です。

 多国籍プロジェクトでは、仕事がうまく進むにつれ、メンバー同士には共通した認識があると錯覚します。

 仕事の判断を仰ぐ際には、常識(Common Sense)を持ち出すことがよくあります。ところがほとんどの場合、常識だと思っていたことにみんなから賛同を得られません。

 グローバルな現場では定番の問題です。

 まず、グローバルでいう常識とは、

A.仕事の進め方・やり方
B.仕事の慣習
C.ビジネスマナー

 以上のように定義するとわかりやすくなります。

日本の常識、通じない海外

 これからは多くの外国人と仕事をしなければなりません。海外の現場ではどのように人々の考えを理解し、何を確認できるとみんなの同意が得られるのでしょうか。

 例えば、仕事の進め方やり方ですが、日本では「こうするとうまくいく」という成功体験が、当たり前の常識として現場に引き継がれています。ところが、そのノリで海外の従業員に説明するとこんな反応が返ってきます。

 「売上拡大のためには、営業を強化することが必須です!」

 「いや、そのやり方が功を奏するとは限りません。他にも方法はあるはずです。」

 日本人は思わず、「そんな反論あり得ない」と絶句することもしばしば。このように海外の現場では、日本で培った成功体験と常識を打ち出しても、現地の人々には有効な手段として伝わらないことがよくあります。

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白藤 香 [SPCコンサルティング株式会社(SPCCTOKYO) Labo所長]

学習院大学大学院経済学研究科博士課程後期単位取得満期退学(インセンティブ理論、組織の経済学)。ソニー、ルーセントなどの日米欧上場企業の本社・現地法人に勤務(IT通信電機、医療機器の分野)。その間、日本・米国(西部、東部)・台湾でマネジメント経験。2001年独立開業。大手シンクタンクや戦略コンサルタント会社と契約し、首都圏企業や官庁の複数プロジェクトを経験。 2005年法人化しLABOを設立。日本企業海外法人の勤務経験がある現地マネジメント&経営者インタビュー、各種“人事組織”調査、人材開発に関する効果測定分析などを企画実施。調査分析結果に基づき、SPCCTOKYO ブランドで、アセスメント、“専門職”研修、コンテンツ教材開発など人材開発企画、新人事制度設計研究や組織コンサルテーション&戦略企画立案などを行う。また調査研究の一部は著作物として発表。リーマンショック以降は、国内海外の企業や行政とプロジェクト契約し、新市場戦略や人事戦略を構築。著書に、『海外勤務を命じられたら読む本-グローバルマネジメント入門』(中経出版)がある。


海外ビジネス遭難防止ガイド

ソニー、ルーセントなどの日米欧上場企業の本社や現地法人、米国の西部・東部や台湾などでのマネジメントのほか、世界のさまざまな地域の多様な人々と仕事をしてきた経験から、グローバルなマーケットで収益性を高める秘訣を長年考察しています。日本企業の海外派遣は、大手企業の辞令組(マネジメント、主に総務・人事)とスーツケース組(現場)の2つにわかれますが、90年代は日本企業の海外法人立ち上げに、スーツケースひとつで参加、苦労の末、いろいろなノウハウを習得してきました。本連載では、日本人が苦手はグローバル・ビジネスでのノウハウについて、事例をもとに紹介していきます。日本企業にとってグローバル市場の開拓は急務です。「今どうしたらいいかわからない」と困っている企業やビジネスパーソンに向けて、差し迫ったビジネス課題がスムーズに進むよう、すぐに現場で役立つ情報をお届けしていきます。

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