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愛国心より日本製を選ぶ中国人の爆買い心理

吉田陽介[日中関係研究所研究員]
2015年10月19日
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 この数年来、中国人の日本旅行が容易になってきたため、多くの中国人が日本に行き、大量に買い物する「爆買い」という言葉が流行語となった。

日本製品を買うことは「非愛国的」?

 10月1日から7日までの国慶節(建国記念日)の休み期間中にも多くの中国人が日本を旅行し、主に健康食品や化粧品などを大量に買い求めた。メディアの報道によると、この休み期間中に日本を旅行した中国大陸の旅行者は40万人に達し、観光、買い物を目的とした人が70%に達したという。

 中国の一部メディアに、「爆買いは愛国的か」という旨の評論が載った。中国人はどうして「爆買い」するのか、これと愛国心は関係あるのか考えてみたい。

中国人を「爆買い」に
駆り立てる理由は何か?

 9月24日付けの人民ネットに掲載された「中国旅行者日本で爆買い、狂ったような『買い漁り』を解き明かす」と題する記事によると、中国人が「爆買い」をするのは、人民元が割高になったことによる価格要因だけでなく、日本製品の品質のよさによるところが大きいという。

 記事は、「日本企業は普通、企業秘密の漏洩を防ぐために、一番いい製品は日本国内に留めておく。そのため、多くの中国人が日本で爆買いをするのだ」と指摘している。

 中国で売られている日本製品は日本国内で売られている物よりも品質が劣ると考えている中国人は多い。例えば、昨年中国人の「爆買い」の対象の一つであった紙おむつは、日本国内で売られているものは品質がいいが、中国国内で生産されている日本の紙おむつはやや劣るという話をよく聞く。

 このような中国国内で生産されている日本製品がよくないという固定観念は、今後中国製品及びその他の国の競争を通じての品質の向上によってなくなっていくだろう。

 また、中国人が「爆買い」をする理由として、日本製品が「ユーザーに配慮」して作られていることもあると記事は分析している。日本製の雨傘を例にとり、日本の傘は中国のとは違って、名前を書いた紙を入れるところがついていて、使う人のことを考えていると指摘する。中国の製品の質は以前よりは向上したものの、まだ「売れればいい」という考えにとらわれており、ユーザーに配慮したものにはなってるとは言い難い。

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