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転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

面接で「最後に一言アピール」すると絶対に落ちる

丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]
【第24回】 2015年10月19日
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「最後のアピール」は
確実にすべって終わる

中途採用面接はプロ同士の会話であることが前提

 「最後にアピールしていいですか!」

 面接の最後にこのセリフを言い出す人がいます。その心中を想像するとアピールしようと思って用意してきた内容を伝える機会がなかったり、自分のアピールポイントと思っていることが話題にならなかったりしたために、思わずこのセリフが出てくるのかもしれません。

 しかし、ダイヤモンド・オンラインの読者の多くを占める30代以上の転職において、「最後にアピール」が功を奏することはまずありません。面接の大前提として「面接官は応募者の言っていることは聞いていない」からです。

 このことは以前にも触れましたが、面接官は自分の聞きたいこと、欲しい情報しか聞いていません。ですから「最後にアピールしてもいいですか」と言われても、基本的にその話は聞いていません。正確に言うとその場で話に耳を傾けてはいても、面接後にその内容が残っていることはまずないのです。

 むしろ多くの場合、「最後にアピール」の話はすべって終わります。事前に準備してきた内容をいきなり話し出すことは、用意してきた原稿をそのまま読み上げ始めるようなものです。つまり、それまで面接でやり取りされてきた会話の文脈を分断し、いきなり関係ない話を応募者が始めることになるため、話を聞く側からすると非常に違和感があるのです。その上、そういう話の仕方をする人は幼く見えてしまうデメリットもあります。

「自己アピール」は
中途採用に必要ない

 「最後にアピール」は、もしかすると新卒採用の名残りなのかもしれません。「自己アピールしてください」と言われた記憶が残っているため、中途採用の面接でもいかに自分をアピールできるかが重要だと思い込んでいるわけです。

 しかし中途採用面接では相手が知りたいことに対して的確に、すこし親切にくらいの力加減で受け答えしていくのが基本中の基本です。要するに中途採用面接はプロ同士の会話であることが前提となっており、そこでは「最後に私をアピールさせてください」といった幼稚な伝え方はそぐわないのです。

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丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]

1986年滋賀大学経済学部卒業後、リクルート入社。7年間人事担当採用責任者として新卒、中途、留学生、外国人など多岐にわたる採用を担当し同社の急成長を人材採用の側面から支える。退職後現社を設立。リクルートで実践した「企業力を超える採用」の実現のため1000社を超える顧客にそのノウハウを提供、さまざまな分野の支援を実現。また個人へのキャリアコンサルティングは1万名を超え、「個人の本気に火をつける」面談には定評がある。49歳。1963年生まれ、いて座。

 


転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

35歳以上の転職がもはや当たり前の時代になり、これからはより多くの人が転職を意識することになる。しかしそのときに「転職の作法」を全く知らないがために、失敗し続けてしまっては本末転倒だ。この連載では、失敗した人を具体的な事例として出しながら、何が悪かったのか2万人を見てきた転職コンサルタント丸山貴宏の視点で一刀両断。成功へと導く手助けをします。

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