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陳言の選り抜き中国情報

中国の新五ヵ年計画まもなく公表
目標成長率は年6.5%前後か

陳言 [在北京ジャーナリスト]
2015年10月21日
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 来る10月23日にイギリス訪問を終えて帰国する習近平国家主席は、さっそく26日に第18回中国共産党中央委員会第5次全体会議を開くこととなっている。同全体会議は29日まで開かれるが、国民経済社会発展第13次5ヵ年計画(十三五、2016~2020年)などの重要な問題について議論する予定である。

 2016年以降の中国経済は、どんなトレンドで発展していくか、新しい5ヵ年計画の骨格をほぼこの全体会議で決め、来年3月の全国人民代表大会(全人代)で審議して、正式に決定することとなる。

 中国国家統計局のウェブサイトで発表された報告によると、第12次5ヵ年計画(十二五、2010~2015年)期間中の中国経済成長率は年平均8%近くで推移すると見込んでいるという。これは同じ時期の世界の年平均成長率、約2.5%を大きく上回るだけでなく、世界主要経済国の中でも上位を占める。十三五期間中にどんな成長率を求めるかについては、世界中が大変、注目している。

全体会議で経済成長目標
引き下げの可能性

 新華通信社傘下の『経済参考報』は10月12日、専門家の分析を引用し、経済の下押し圧力が増大する状況から、「十三五」では経済成長目標が「十二五」の7%から6.5%に引き下げられる可能性があると報じた。

 ここでひとつ断っておきたい。いままでの5ヵ年計画はいずれも目標を低く立てて、目標以上に達成させていき、政策的余裕を残してきた。たとえば第11次5ヵ年計画(十一五、2006~2009年)の場合、国の定めた目標は7.5%だったが、省レベルでは10.1%に達し、その下の市レベルでは13.1%、さらに市の下にある県(日本では県のほうが市より上だが)となると、なんと14.2%に達した。さらに「十二五」の場合、目標成長率は7%だったが、実際の成長率は8%だった。

 「十三五」期間中の経済成長目標の引き下げについては現在も議論がある。中国社会科学院の最新の予想によると、2015年の経済成長は最近では初めて政府の目標を下回る見通しだ。近年の経済成長率の鈍化によって、安定成長の維持はより重要となっており、このため「十三五」で成長目標が6.5%に引き下げられるとの観測が出ている。

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陳言 [在北京ジャーナリスト]

1982年南京大学卒。『経済日報』に勤務してから、1989年に東京大学新聞研究所、慶応大学経済学研究科に留学、博士課程終了、萩国際大学教授。2003年に帰国。月刊『経済』主筆。2010年から日本企業(中国)研究院を設立、執行院長。ダイヤモンドオンライン、『週刊東洋経済』『アエラ』『中国経済週刊』『中国経営報』などのメディアに数多くの記事を掲載。2015年日本語日刊紙『速読中国』を創刊して編集長を兼任。


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世界第2位の経済大国になった中国は、依然として猛烈なスピードで変化している。一方、中国にはウェブ系も含めると、何千というメディアが存在し、情報が溢れかえっている。北京在住の経済ジャーナリスト・陳言氏が玉石混交の情報の中から、中国の対外関係、多国籍企業、技術革新、中国の経済政策など日本経済や日本企業に影響を及ぼす情報を選りすぐり解説する。そこからは日本のメディアが伝える中国とは、違った姿が見えてくる。

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