ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
岸博幸のクリエイティブ国富論

iPadの凄まじいまでの可能性

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第88回】 2010年5月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 アップルのiPadの日本発売(5月末予定)が近づいています。私は一足早く米国で入手して使い込んでみたところ、久々にモノに感動しました。この新しい端末は凄まじいインパクトと可能性を秘めていると認めざるを得ません。そこで今週は、iPadの持つ可能性について考えてみたいと思います。

iPadはエンターテイメント消費ツール

 まず最初に、私の独断と偏見ですが、iPadはパソコンやネットブックの延長というより、エンターテイメント消費ツールと捉えた方が正しいと思います。

 もちろん、書類を作成するなど仕事にも活用できますが、マルチタスク(書類の作成中にウェブでデータを確認するなど複数の作業を同時に行なうこと)が行なえないなどの問題があるのも事実です。それもさることながら、ビジネス・ツールとしてよりも、様々なエンターテイメントをシームレスに消費できるという特性の方が明らかに際立っているのです。

 いわば、テレビと本棚とインターネットが一体になった感じです。一台の端末上でテレビ番組、映画、音楽、書籍、新聞などの本来は異なる媒体のコンテンツを、まったく同じようにシームレスに消費できるのです。更に、それと同じ感覚でネットサーフィンやメールのチェックもできます。

 実際に使うと分かりますが、これは非常に斬新かつ不思議な感覚です。久々の凄まじいイノベーションであると認めざるを得ません。

 加えて言えば、iPadの画面の大きさ自体も凄いイノベーションと言えます。動画を見るのにちょうど良いサイズだからです。このサイズに慣れたら、ケータイの小さな画面で動画を見るのはつらくなるのではないでしょうか。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


岸博幸のクリエイティブ国富論

メディアや文化などソフトパワーを総称する「クリエイティブ産業」なる新概念が注目を集めている。その正しい捉え方と実践法を経済政策の論客が説く。

「岸博幸のクリエイティブ国富論」

⇒バックナンバー一覧