長寿の食卓~あの人は何を食べてきたか~ 樋口直哉
【第21回】 2015年12月10日 樋口直哉 [小説家・料理人]

虚弱体質でも95歳まで生きた「憲政の神様」に学ぶ4つの秘訣

イラスト/びごーじょうじ

 国会議事堂のすぐそばにある憲政記念館。予約も入場料も不要で、ふらりと訪れても見学できる。正門を抜けてすぐ、1体の銅像が来場者に挨拶するように立っている。「憲政の神様」と呼ばれる尾崎行雄の銅像だ。

 尾崎は1890(明治23)年に衆議院議員になるとそこから25回連続で当選し、60年以上の議員生活を過ごした。これは世界的な記録という説もある。軍閥や藩閥政治を批判し、一貫して立憲政治を擁護した。

 娘の佐々木清香さんが92歳の尾崎の朝食を記録している。「焼き餅の入った味噌汁一椀、野菜一品、卵一個、トースト一片、チーズ少々」それと果物とキャンディー。1日2度のおやつはチョコレートを入れた牛乳1合。昼食、夕食は野菜2品(あるいは野菜汁、そばがき、うどん、すいとん等のお椀に野菜1品)、魚か肉1品、漬物と少しの麦飯。果物はリンゴなどは皮ごと食べる、とある。その他の記録でも朝食にチーズではなくヨーグルトが入るくらいで、和食に乳製品、卵などを組み合わせた献立だったようだ。

 尾崎の長寿の秘密について、遺体の解剖も担当した主治医の糸川欽也氏は4つの理由があると分析している。

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樋口直哉 [小説家・料理人]

1981年生まれ。服部栄養専門学校卒。料理人として活動する傍ら、2005年、『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞し、小説家としてデビュー。ほかの作品に『月とアルマジロ』(講談社)、『大人ドロップ』(小学館)、『星空の下のひなた。』(光文社)、『ヒマワリのキス』(徳間書店)、『アクアノートとクラゲの涙』(メディアファクトリー)がある。

 


長寿の食卓~あの人は何を食べてきたか~ 樋口直哉

1日でも長く生きたい――。きっと多くの人が望むことだろう。では、実際に長生きをした人たちは何を食べてきたのか。それを知ることは、私たちが長く健康に生きるためのヒントになるはずだ。この連載では、歴史に名を残す長寿の人々の食事を紹介。「長寿の食卓」から、長寿の秘訣を探る。

「長寿の食卓~あの人は何を食べてきたか~ 樋口直哉」

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