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「途上国の子どもに1食を」日本発の運動はなぜ世界で支持されたか

小暮真久TABLE FOR TWO International代表理事に聞く

武井真智子
2015年12月24日
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こぐれ・まさひさ/1972年生まれ。早稲田大学理工学部卒、99年豪スインバン工科大修士課程修了後、マッキンゼー・アンド・カンパニー東京支社入社。松竹を経て、07年NPO法人TABLE FOR TWO Internationalを創設、代表理事に就任。

ヘルシーな食事をとって開発途上国の子どもたちを助けようとする、社会貢献運動が世界14ヵ国に輪を広げている。それが「テーブル・フォー・ツー」という取り組みで、仕掛けたのは日本のNPO団体である。海外展開を成功させたのも民間ビジネスさながらの戦略があったからこそ。1年半振りに帰国した代表の小暮真久さんに話を聞いた。(聞き手/フリーライター 武井真智子)

外食1食分の代金から20円を
途上国の飢餓で苦しむ子どもへ

――1年半ぶりの帰国となりました。今はどちらにいらっしゃるんですか。

 私はフィレンツェに住んでいます。2015年のミラノ国際博覧会・日本館でわれわれの活動を紹介したこともあって、イタリアに拠点を置いています。他にも、日本とドイツ・ミュンヘン、米国・ワシントンDCにそれぞれスタッフがいます。

――なぜ日本の取り組みが海外に広まったのでしょうか。

 そもそも「テーブル・フォー・ツー(TFT)」とは「二人の食卓」という意味の言葉です。片方に先進国の人、そしてもう片方に開発途上国の子どもが座って同じ食卓を囲む。肥満で悩む先進国の人には食事を腹八分で抑えてもらい、残りを飢餓で苦しむ子どもたちに分け与えようというのが活動のコンセプトです。

 活動に参加するには、賛同をいただいた社員食堂やお店でヘルシーなメニューを選ぶだけです。実は、この代金に含まれた20円を寄付してもらっています。これが途上国の子どもたちの給食1食分を賄えることになります。

 世界に広められたのも、このような飢餓と肥満の両方を同時に解決しようという発想自体がなかったからです。

 また、レストランやスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホテルなど日本で様々な業種や業態の実績を積んでいました。豊富な事例があったので海外の企業や団体に話をするときはとてもスムーズでした。

 結果として、2007年の設立から企業や官公庁、大学、病院など約680団体へと輪が広がり、アフリカやアジアの子どもたちに3723万食を届けました。

 スタッフは非常勤を含めて総勢およそ10人と小所帯ですが、日本発のNPOとして日本を含む世界14ヵ国まで海外展開できました。こうしたNPOは他に例がないと思っています。

――業種・業態、国境も越えたたわけですね。

 ええ。活動のポイントは、誰もが取り組みやすいところにあります。それまでの社会活動といえば、背景にある社会課題を強く訴えて、共感を得て支援してもらうものが主流でした。

 言ってしまえば「ヘビーな社会貢献」です。

 ですが、われわれは「気軽にダイエットしながら解決できる仕組みがある」と広めてきました。

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