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JINSが挑戦する米国メガネ市場
日本流の再現をスタートアップとの協業で実現

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第371回】 2015年12月25日
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サンフランシスコのメガネ店で
検眼はできない

すっきりした印象の「JINS」サンフランシスコ店。アメリカでは珍しく、商品に盗難防止のヒモが付いていない

 スタイリッシュな格安メガネチェーンを経営する「ジンズ」(JINS)は、最近サンフランシスコ地域に出店した日本ブランドのひとつだ。イノベーションを武器に日本のメガネ界に挑んだ同社のビジネスは、アメリカでも同様に通用するのか。それが注目されてきた。

 ジンズの強みは、価格の安さとデザインの豊富さ、そして30分ほどで自分用のメガネができる迅速さだ。だが、このフル・サービスを、アメリカですぐに提供することはできなかった。解決策を模索する同社が組んだのが、アメリカのスタートアップである。

 ユニオン・スクウェアという、サンフランシスコのプライムロケーション(一等地)に同社がアメリカで最初の出店をしたのは、2015年4月だ。

店の奥にはレンズ研磨を行うロボットも見える

 スマートでミニマルなインテリアデザインもさることながら、店頭での万引きが多いアメリカで、ジンズでは広い店内に何百種類ものメガネフレームが盗難防止用のヒモ“なし”に並べられている。そのおおらかさもアメリカの店には見られない開放感を醸し出している。店の奥には、レンズ研磨を行うロボットカンナがガラス越しに見え、メガネ販売をテクノロジーで改革した同社のシンボルとなっている。

 ただ、アメリカでのメガネ販売には、日本にはないいくつもの慣例がある。たとえば、検眼だ。ジンズによると、カリフォルニア州ではメガネ店が検眼を行ったり、眼科医を雇ったりすることを禁じている。実際、消費者がメガネを購入する際、まずは眼科医の元で検眼を行い、視力を測定してもらってから、その処方をメガネ店に持参して加工してもらうという手間がかかる。

 米ジンズの経営企画ディレクター、木村亮介氏によると、同社では開店以前からその点を解決する必要性を認識していたという。メガネを作るための一連の処置を集約し、簡略化できないか。これは、アメリカに進出した同社が、日本風のサービスを提供して、アメリカの他の格安メガネ店との差異化を図る面でも大きなポイントだった。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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