日本でのiPadの発売日は5月28日だったので、読者の中にはすでに購入された人もいるだろう。私は、ゴールデン・ウィーク中、アメリカに出張しており、日本発売に先立って購入し、それ以来、使い続けている。

 さて、新しいモノ好き(early adopters)であるみなさんの評価はどうだろうか。みなさんの評価は、もの作りに携わる企業にとっては、きわめて重要である。なぜなら、しばらく様子を見てからという大多数の人々は、身近な新しいモノ好きの評価、雑誌等の論評などを参考にし、そして、「画期的新製品の初期ロットには不良が多いので、バグ・フィックスがある程度進み、値段がこなれてきて、かつ、使いたいアプリケーションが増加したタイミングで購入を検討する」からである。

思ったよりよくできている
使って感じた5つの便利

 さて、私の個人的評価は以下のようになる。

①PCとの比較では、すぐに立ち上がる。スケジュール管理をPCで行っているので、電話等で日程調整が急遽必要になったとき、電源を入れ、ソフトウェアを立ち上げ、自分の日程を確認するまでに数分かかっていたので、とても重宝している。

②電子書籍は、想像していた以上に読みやすい。寝床でも、移動中でも、ファミリーレストラン(大きなテーブル、おかわりできるコーヒー、適度の騒音など、執筆に適した環境である。実は、この文章もファミリーレストランで執筆中である)でも、どこでも大丈夫だ。定番となっているアメリカの教科書には、1000ページをこえるものがあるが、これを持ち運びしないでよいだけでも、とても助かる。また、著作権切れとなった古典は無料で入手できる。

③授業、講演、研修等で使用するプレゼンテーション資料も、プロジェクターや大型薄型テレビに映せる。