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週刊・上杉隆

ねじれもまた民意。機能不全のジャーナリズムに代わり、政府・行政の不正をあぶり出す

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第134回】 2010年7月15日
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 参院選の結果、与党の過半数割れが確定し、国会は再び衆参のねじれ状態になりそうだ。衆議院で3分の2以上の議席を持たない菅政権としては、連立の組み替えも含めた新たな対応に迫られる。

 これを受けて、テレビに出ている立派な政治評論家らは「異常事態だ」、「法案が一本も通らない」と大騒ぎをしている。新聞やテレビも総じて「ねじれは問題」というスタンスで共通している。

 だが、果たして本当に「ねじれ」は悪いのか。

 本コラムの読者はご存知のように、筆者は2007年の夏の参院選から一貫して、「ねじれ国会」歓迎派である。当時、単純な批判論者は、「上杉は反自民で、反安倍だ」というレッテルを貼ったが、民主党に政権が移ってからも当然にその考えに変更はない。産経新聞や朝日新聞のように、イデオロギーで取材結果が左右されることはないのである。

単純な多数決採決より
むしろ健全といえる面も

 話を戻そう。今回の選挙結果によって、一年ぶりに国会は「ねじれ状態」になる。だが、それは民意が生み出した結果であり、菅政権は「ねじれもまた民意」ということを噛みしめなければならないだろう。

 法案が一本も通らない、などというのは政治側の身勝手な言い訳にすぎない。参議院での民主党は、過半数まで11議席足りない状況にある。裏返せば、他党との粘り強い交渉や議論によって11人の議員を説得すれば、法案は成立するのだ。

 議会政治において、立法のためのこうした議論は当然に求められているものである。民主主義の観点からいえば、むしろ多数による単純な採決よりも、こちらの方が健全といえるかもしれない。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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