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小宮一慶の週末経営塾

「良い学生が来ない」と悩む経営者は何を採用基準にすべきか

小宮一慶
【第34回】 2016年3月12日
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思考力を鍛えてきた人材か?

 前回は「中堅中小企業が大企業との競争に勝つためには、まず従業員の基礎力を高めるところから始めなければならない」という話をしました。

小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 大企業が有利な点は、会社のネームバリューが高く資金力が豊富(=待遇が良い)なため、採用の段階で基礎力の高い人材を採りやすいところにあります。一般的には一流大学の成績上位の学生や有名大学の体育会系の学生ほど大企業を指向するため、中堅中小企業での基礎力の高い学生の採用が難しくなります。今のように学生側の売り手市場ではなおさらです。

 そうなれば、大企業と中堅中小企業との差は開く一方です。中堅中小企業では、採用した人材の基礎力を高める訓練をすることがどうしても必要になるというわけです。

 ここでいう基礎力とは「思考力」と「行動力」の2つを指します。学歴だけで人の能力を正確に測ることはできませんが、学歴は学生時代から頭を使っていた人(=思考力を鍛えていた人)とそうでない人を見分ける有力な手がかりになることは間違いありません。

 もちろん、一流大学を出た人の中でも思考力が低い人も少なくなく、そうでない大学の人でも思考力が高い人がいるのは事実ですが、確率的には大学のレベルが高いほど思考力は相対的に高いと言えます。

 若いころの思考力の訓練の有無は、採用後に歴然とした差となって現れます。やはり一流大学の成績上位の学生は思考力が鍛えられているし、逆に学ぶことに積極的で無かった学生は、論理的に考える訓練ができていない可能性が高いといえるでしょう。

 ただし中には一流の学歴を持つのに大企業が敬遠した学生もいます。その原因がひねくれていて素直な見方ができない、あるいは、入学試験の時が思考力のピークで、あまり大したことはないという人ももちろんいます。素直さはとても重要な採用のポイントです。

 また、学歴は高くとも、性格的な問題があるのなら採用しないほうが無難です。

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小宮一慶

京都大学法学部卒業。米国ダートマス大学タック経営大学院留学(MBA)、東京銀行、岡本アソシエイツ、日本福祉サービス (現、セントケア)を経て独立し現職。名古屋大学客員教授(平成26年度後期)。企業規模、業種を超えた「経営の原理原則」を元に、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、年100回以上講演を行う。『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー21)など著書は100冊を超え、現在も経済紙等に連載を抱える。


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