ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
最高のリーダーは何もしない:内向型人間が最強のチームをつくる!
【第22回】 2016年3月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
藤沢久美 [シンクタンク・ソフィアバンク代表]

「モヤモヤ」こそがリーダー力の源泉である
「何もしない」リーダー論対談(1)米山久氏(エー・ピーカンパニー)

1
nextpage

生産者と街、すなわち消費者を直接つなぐことで日本の食をかえていく。そんな想いで「塚田農場」などを展開するエー・ピーカンパニーの米山久・代表取締役社長と、1000人以上のトップリーダーを取材してきた藤沢久美さんによる対談。

最高のリーダーは何もしない』の冒頭で、藤沢さんは「ビジョン型経営で成功するリーダー」として米山さんについて語っている。

米山久さんが掲げるリーダーシップにはどんな特徴があるのか? 藤沢さんはそこから何を読み取ったのか? 全3回にわたって対談の模様をお届けする(第1回)。

(構成:高橋晴美/撮影:宇佐見利明/聞き手:藤田悠)

ビジョンが浸透すれば、
メンバーは自主的に動く

――藤沢久美さんの最新刊『最高のリーダーは何もしない』が語るリーダーの好例として、企画当初から藤沢さんがお話しされていたのが、現場の判断による臨機応変なサービスが人気の居酒屋「塚田農場」などを展開する米山久さんでした。

同社が経営する居酒屋をプライベートで訪れた際、アルバイト店員の臨機応変な対応に驚き、会社のビジョンがメンバー一人ひとりに浸透していること、また一定の裁量を与えることで個々のメンバーに自主性が生まれていることを感じたそうです。

藤沢さんは米山さんのどんな点に注目しているか、米山さんご自身はそれをどう感じたかなど、お話しいただければと思います。

米山久(よねやま・ひさし)
株式会社エー・ピーカンパニー 代表取締役社長
1970年生まれ。不動産業、販売代理店、海外挙式のプロデュース業などを経て、2001年エー・ピーカンパニーを設立、ダーツバーを出店して飲食業に参入。2004年、みやざき地頭鶏専門居酒屋「わが家」を出店。2006年、宮崎県に農業法人を設立、自社養鶏場と加工センターを立ち上げる。2008年度外食アワードを受賞。2011年、自社漁船による定置網漁を開始、漁業でも第1次産業へ進出。現在は「塚田農場」「四十八漁場」など、16業態186店を展開。
2013年、経産省主催「おもてなし経営企業選」受賞。2015年、厚労省主催「パートタイム労働者活躍推進企業奨励賞」受賞。2016年「GREAT PLACE TO WORK」(日本における働きがいのある会社)に入選。著書に『ありきたりじゃない 新・外食』(商業界)がある。

【藤沢久美(以下、藤沢)】お店にお邪魔したのはまったくの偶然だったのですが、地鶏の炭火焼きを食べきれずにいると、女性の店員さんが「少し味を変えてお持ちしましょうか」と言い、ポン酢で和えて持ってきてくれました。とてもさっぱりとおいしく、あっという間に平らげました。

すると今度は、炭火焼きで出た鶏の脂で炒めたガーリックチャーハンが運ばれてきて、これもおいしい。いずれも無料のサービスで、提供してくれたのは学生アルバイトさんでした

食材を残さないために趣向を変えた食べ方を提案するなどの素晴らしい接客、そして、それらがアルバイトさんの裁量で行われているというのは、本当に驚きでした。

【米山久(以下、米山)】お客さまの満足度が高ければリピーターになっていただける。リピーターが増えれば生産者さんから安定的に仕入れることができて、生産者さんの暮らしも安定します。そのためにお客さんにどんなサービスを提供するかは、かなりの部分、現場に任せています。

【藤沢】一次産業の方々の生活をもっとよくしたい、後継者に困らない環境をつくるというのが米山さんのビジョンであり、そうしたビジョンが現場に浸透している。御社では、ビジョンが浸透すればメンバーは自主的に動くのだということが証明されており、米山さんはビジョン型リーダーの典型だと思います。

【米山】ありがとうございます。

藤沢さんのご著書のタイトルは『最高のリーダーは何もしない』ですが、僕は本当に何もしなさ過ぎて…(笑)。実は、最近少し反省しているところです。

【藤沢】えっ、そうなのですか?

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
小学校前にみるみる算数力がつく15の習慣

小学校前にみるみる算数力がつく15の習慣

久保田競+久保田カヨ子 著

定価(税込):本体1,400円+税   発行年月:2016年7月

<内容紹介>
「退屈なお風呂空間」が「学習空間」に一変!お湯につけるとピタッとつく「お風呂で唱えるだけで算数力がアップ!『お経式暗算法』ミラクルシート」付き!最新脳科学に基づいた驚異の暗算法を初公開!2歳でも小1の算数がとける!小学校前の子の算数力が一気にアップ!あなたの子が「アインシュタイン脳」になる!

本を購入する
書籍編集者募集中!
(POSデータ調べ、7/17~7/23)


注目のトピックスPR


藤沢久美 [シンクタンク・ソフィアバンク代表]

(ふじさわ・くみ)大学卒業後、国内外の投資運用会社勤務を経て、1996年に日本初の投資信託評価会社を起業。同社を世界的格付け会社スタンダード&プアーズに売却後、2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。2013年、代表に就任。そのほか、静岡銀行、豊田通商などの企業の社外取締役、文部科学省参与、各種省庁審議会の委員などを務める。
2007年、ダボス会議(世界経済フォーラム主宰)「ヤング・グローバル・リーダー」、翌年には「グローバル・アジェンダ・カウンシル」メンバーに選出され、世界の首脳・経営者とも交流する機会を得ている。
テレビ番組「21世紀ビジネス塾」(NHK教育)キャスターを経験後、ネットラジオ「藤沢久美の社長Talk」パーソナリティとして、15年以上にわたり1000人を超えるトップリーダーに取材。大手からベンチャーまで、成長企業のリーダーたちに学ぶ「リーダー観察」をライフワークとしている。
著書に『なぜ、川崎モデルは成功したのか?』(実業之日本社)、『なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか』(ダイヤモンド社)など多数。
Facebook:
https://www.facebook.com/kumi.fujisawa.official


最高のリーダーは何もしない:内向型人間が最強のチームをつくる!

なぜいま、内向的で、心配性で、臆病で、繊細であることが、よいリーダーの共通点なのか? ビジョンによって人を動かす「静かなリーダーシップ」を通じて、自己躍動するチームをつくる秘訣とは? 1000人以上の社長に取材してきた藤沢久美氏が語る「次世代リーダー」へのエッセンス!!

「最高のリーダーは何もしない:内向型人間が最強のチームをつくる!」

⇒バックナンバー一覧