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最高のリーダーは何もしない:内向型人間が最強のチームをつくる!
【第24回】 2016年3月22日
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藤沢久美 [シンクタンク・ソフィアバンク代表]

リーダーとしての危機感、どう伝える?
「何もしない」リーダー論対談(3)米山久氏(エー・ピーカンパニー)

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消費者に近い外食産業で日本の第一次産業を活性化する。そんな想いで「塚田農場」などを展開するエー・ピーカンパニーの米山久・代表取締役社長と、1000人以上のトップリーダーを取材してきた藤沢久美さんによる対談。

最高のリーダーは何もしない』の冒頭で、藤沢さんは「ビジョン型経営で成功するリーダー」として米山さんについて語っている。

米山久さんが掲げるリーダーシップにはどんな特徴があるのか? 藤沢さんはそこから何を読み取ったのか? 全3回にわたって対談の模様をお届けする連載もついに最終回。

(構成:高橋晴美/撮影:宇佐見利明/聞き手:藤田悠)

アルバイトの教育こそ
会社の付加価値を高める

――米山さんは、消費者に近い第三次産業こそ、優れた人材が必要とのお考えですが、人材教育についてはどうお考えでしょうか。

また長期的な成長についてリーダーが考えるべきことは?

米山久(よねやま・ひさし)
株式会社エー・ピーカンパニー 代表取締役社長
1970年生まれ。不動産業、販売代理店、海外挙式のプロデュース業などを経て、2001年エー・ピーカンパニーを設立、ダーツバーを出店して飲食業に参入。2004年、みやざき地頭鶏専門居酒屋「わが家」を出店。2006年、宮崎県に農業法人を設立、自社養鶏場と加工センターを立ち上げる。2008年度外食アワードを受賞。2011年、自社漁船による定置網漁を開始、漁業でも第1次産業へ進出。現在は「塚田農場」「四十八漁場」など、16業態186店を展開。
2013年、経産省主催「おもてなし経営企業選」受賞。2015年、厚労省主催「パートタイム労働者活躍推進企業奨励賞」受賞。2016年「GREAT PLACE TO WORK」(日本における働きがいのある会社)に入選。著書に『ありきたりじゃない 新・外食』(商業界)がある。

【藤沢久美(以下、藤沢)】外食産業ではスタッフのうち、アルバイトさんが占める割合が高いですが、御社ではアルバイトの子たちが学校を卒業して社員になるということもあるのですか?

【米山久(以下、米山)】ありますよ。

アルバイトの在職期間の平均は1年9ヵ月ですが、時給稼ぎの感覚で入ってきたアルバイトが、塚田農場で働いたり、セミナーを受けたりしながらすごく成長し、社会に対していい影響を与えていると思う。当社の社員になる場合もありますし、就職先を斡旋するケースもあります。

副社長が企画し、2012年からアルバイトの学生を対象に「塚田農場キャリアラボ」、通称「ツカラボ」という就職支援セミナーを始めました。「一流企業に入れば終身雇用で一生安泰」の神話が崩れてしまったからこそ、一人ひとりが納得のいく就活ができるよう、サポートするというのが目的です。

1回100人くらいのアルバイトが参加し、自分の強みや価値観を見出し、働く目的や働く意味を考えながら、同時に業界研究や企業の研究の進め方、エントリーシートの書き方、自己紹介と自己PRの違いを学ぶセミナーです。

【藤沢】え? アルバイトの学生たちにそこまでしているのですか?

【米山】藤沢さんがご著書『最高のリーダーは何もしない』に書いてくださったように、各店舗の戦力になっているのはほとんどがアルバイトで、いくらスーパー店長がいてもアルバイトに共感してもらわなければお店は成り立ちません

だからこそ、社員以上にアルバイトの研修は充実させる必要があります。アルバイトのほうが、中途採用で入った責任者の店長より意識が高いという現象が起きることもあるんですよ。

アルバイト採用も厳しくなってきているので、アルバイトの教育を充実させることは会社の戦略的にも重要なことです。時給を上げるというより、当社はやりがい、自己成長という付加価値を高めたいと思っています。

【藤沢】中途採用だったらあと10年、20年働いてくれるかもしれないのに、平均1年9カ月しかいないアルバイトにそこまで時間とお金を使うのはすごい投資ですね。学生にとってはもちろん、社会にとってもありがたいことです。

【米山】アルバイトの学生には、「当社のように価値観を大事にする会社で働くことで価値観と仕事を一致させられることが分かったと思う。就職先に価値観を大切にする会社を選ぼう」と言っています。しかし、そういう会社は案外少ない。そこで、副社長がビジョンのしっかりした会社をピックアップし、合同説明会をしています。

当社の考え方に共感して、塚田農場でバイトしている学生は1次面接、2次面接パスといった扱いをしてくれる提携企業さん30社くらいとの関係ができています

【藤沢】価値観を大事にする会社、やりがいや自己成長を重視する会社は少ないですか?

【米山】外から、しかも学生の目線では、なかなかわかりません。『四季報』にも書いていないし、人気企業のランキングもあてにならない。そこで、当社が価値観を大事にする会社の見つけ方や見極め方を学生アルバイトに教える、という試みです。

【藤沢】どうやって伝えればいいんですかね。やりがいとか働きがいを大切にしている会社ですと書くことはできますが、入ってみたら大ウソだったというのでは困る。アルバイトで経験してみるというのは、すごく大事なことですね。

【米山】自分がアルバイトで働いてみる、アルバイトしている友達に聞く、先輩に聞く、のも大切ですが、自分の価値観を知ることも同じくらい大切なことです。

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藤沢久美 [シンクタンク・ソフィアバンク代表]

(ふじさわ・くみ)大学卒業後、国内外の投資運用会社勤務を経て、1996年に日本初の投資信託評価会社を起業。同社を世界的格付け会社スタンダード&プアーズに売却後、2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。2013年、代表に就任。そのほか、静岡銀行、豊田通商などの企業の社外取締役、文部科学省参与、各種省庁審議会の委員などを務める。
2007年、ダボス会議(世界経済フォーラム主宰)「ヤング・グローバル・リーダー」、翌年には「グローバル・アジェンダ・カウンシル」メンバーに選出され、世界の首脳・経営者とも交流する機会を得ている。
テレビ番組「21世紀ビジネス塾」(NHK教育)キャスターを経験後、ネットラジオ「藤沢久美の社長Talk」パーソナリティとして、15年以上にわたり1000人を超えるトップリーダーに取材。大手からベンチャーまで、成長企業のリーダーたちに学ぶ「リーダー観察」をライフワークとしている。
著書に『なぜ、川崎モデルは成功したのか?』(実業之日本社)、『なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか』(ダイヤモンド社)など多数。
Facebook:
https://www.facebook.com/kumi.fujisawa.official


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