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国別ではわからない「都市力」の驚くべき真実
成長率トップはハノイ、長春、アディスアベバ?

梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]
2010年7月23日
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中国の経済規模が日本を上回ることが確実視されている。しかし、都市別で比較すると、中国最大の都市・上海は東京のわずか6分の1程度の経済規模に留まっている。それは今後の「伸びしろ」が大きいとも言い換えられる。つまり「都市力」は、一般的なイメージとの乖離が大きく、また将来においても大きく変動する可能性を秘めている。グローバル化が進む現在、世界経済を国単位で比較分析することは、もはや必ずしも有効ではなくなった。「本当に成長性が高い都市はどこか」を吟味することは、海外進出を狙う企業にとっても重要だ。近い将来、驚くべき成長が見込まれる世界の経済都市を、徹底検証してみよう。(取材・文/プレスラボ 梅田カズヒコ)

「世界第2の経済大国」でなくなる日本
だが東京の都市力を上海と比べると?

 「中国のGDPは2010年に日本を超える」。去年、中国メディアに対して日経新聞の杉田会長はこう語った。

 近い将来、中国が世界第2位の経済大国になるであろうことは、随分前から指摘されていた。それが、ついに数字の上でも現実のものになろうとしている。

 もし予測が外れたとしても、翌2011年に日本を追い越すことは確実な情勢だ。また、再び日本が中国を追い抜くことは、人口規模などの観点から「99.9%起こり得ない」と言われている。日本は1968年に世界第2位の経済大国になってから、42年ぶりに世界第2位の座を他国に明け渡すこととなる。

 しかし、「都市レベル」で見ると、事情は変わってくる。意外かもしれないが、日本の首都・東京と、中国最大の都市・上海を比べると、現時点でその経済規模の差は歴然としている。東京都市圏の経済規模がおよそ1兆4790億ドルなのに対し、上海都市圏はわずか2330億ドルに過ぎないのだ。

 グローバル化が進む現在、ヒト、カネ、モノは国そのものというよりも、むしろ「実力のある都市」をめがけて流れ込んでくる。世界経済を国単位で比較分析することは、もはや必ずしも有効ではなくなった。

 新興国のなかには、世界経済を左右するほどの経済力を持つ都市が続々と出現する一方、巷で思われているほど経済力が高くない都市もある。それとは逆に、先進国のなかにも衰退していく一方の大都市が存在する。

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梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]

ロスジェネ世代(1981年生)の編集・ライター。フリーライター、編集プロダクション勤務を経て2008年より株式会社プレスラボを起ち上げる。著書に『エレベスト』(戎光祥出版)。web上のニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。「GetNavi」(学研)誌上で『コンビニ研究室』連載中。他に「日経トレンディネット」「COBS ONLINE」「R25」「サイゾー」など主にネット媒体で執筆中。起業したのは旺盛な独立心と言うよりも、むしろサラリーマンの職場における煩わしい人間関係から逃げるため。
ツイッター:@umeda_kazuhiko


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