ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

一大新勢力「民進党」への期待が一向に高まらない3つの理由(下)

松井雅博 [政治ジャーナリスト]
2016年3月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

>>(上)より続く

 そして、東京・大阪で民主党は議席を獲得できてない。東京では共産党と無所属が野党枠をとり、大阪では共産党と「維新」が野党の議席を獲得している。つまり、参院選において民主党が勝てる見込みは全くない。一方の比例においても、民主党は労働組合の元幹部ばかりであるから、民主党はただの「労組党」になってしまう。2013年の参院選で民主党の比例で当選した議員はたった7人だが、そのうち6人が労働組合の組織議員という状況である。

【民主党】

1. 271,553票 磯崎哲史(自動車総連)
2. 235,917票 浜野喜史(全国電力関連産業労働組合)
3. 235,636票 相原久美子(自治労)
4. 191,167票 大島九州男(経営者、市議会議員)
5. 176,248票 神本恵美子(日本教職員組合)
6. 167,437票 吉川沙織(情報労連・NTT労働組合)
7. 152,212票 石上俊雄(電機労働組合)

 つまり、橋下徹氏の立場に立てば、民主党と合流することにメリットなどないことになる。いっそ「第三極」の座を狙うか、小さくまとまって関西から与党にプレッシャーを与える存在になる方が、政治権力を維持することができる。

 橋下徹なき旧「維新の党」と労働組合出身者以外選挙に勝てない民主党が合流したところで、弱者の寄り合い政党でしかない。衆参で717議席中151議席の勢力になったと誇示したところで、結局次の選挙で大敗が確実視されている限り、期待は集まらない。

 自民党がバラバラでも批判を受けないのは「強い与党だから」であり、野党がバラバラだと批判されるのは、実は政策や思想が問題なのではなく、「弱者の集合体」でしかないところにクリティカルな原因があると言えよう。

「サヨク」のレッテル貼りをされた
民主党が目指すべき世界とは?

 そして、最後に挙げるべき第三の理由が、やはり民進党の掲げる政策の問題である。端的に言えば、旧民主党の人気がなかなか上がらなかった原因の1つに、「民主党=サヨク政党」というレッテル貼りがされたことがある。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

松井雅博[政治ジャーナリスト]

まつい・まさひろ/1979年6月14日生まれ。慶應義塾大学理工学部卒。工学・教育学の2つの修士号を持つ。国家公務員1種法律職試験合格(政策秘書資格取得)。国連英検A級。マッキンゼーアンドカンパニーなどグローバル企業での勤務を経て、国会議員政策担当秘書として政界へ飛び込む。35歳の若さで、第47回衆議院議員選挙に兵庫10区(加古川市、高砂市、稲美町、播磨町)より出馬し、5万1316票を獲得するも落選。一民間人の感覚で政治の現場や裏側を見た経験を活かし、これまでブラックボックスだった政治の世界をできる限りわかりやすく面白く伝えることに情熱を燃やす。


DOL特別レポート

内外の政治や経済、産業、社会問題に及ぶ幅広いテーマを斬新な視点で分析する、取材レポートおよび識者・専門家による特別寄稿。

「DOL特別レポート」

⇒バックナンバー一覧