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あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

経営者が最大のフリーライダー?
「タダ乗り社長」に振り回される社員の絶望

河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長],渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第5回】 2010年7月28日
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社員を犠牲にして会社が存続?
罪作りな「タダ乗り社長」の弊害

 このコラムの読者からのお便りで数が多い内容の1つに、「うちは社長自身がフリーライダーです」というものがある。

 「それで会社が成り立つのか」と不思議に思うが、こういう会社は社員を犠牲にして、何とかもっているのだろう。

 しかし、当然ながらそのような会社では、社員の愛社精神は薄れていく。今は社員の頑張りのお陰で何とかもちこたえていても、そのうちほころびが出るだろう。

 社員にとってみれば、理不尽な気持ちで働かざるを得ない自分に、やるせなさを感じることになる。扱っている商品やサービスは好きなのに、会社のことが好きになれないため、辛い思いをしている社員もいる。その結果、止むなく会社を離れることになる社員もいる。

 こういった社員たちにとって、この会社に勤めたことは「運が悪かった」では済まされない。人生の中に「失望」という、大きな欠損経験を与えられたのだから。まったくもって、罪作りな会社である。

 読者の中には、このような経営者がいるとはにわかに信じがたい人もいるだろう。
そこで今回は、社員にとってフリーライダーに見えるのは、いったいいかなる経営者なのか、典型的な事例を紹介してみることにする。

 株式会社PのK社長(仮称)は、三代目経営者である。まだ40代という若さもあり、本来社員は彼に期待をかけるはずだ。

 しかし、残念ながら社員からの評判は、すこぶる悪い。「社長こそが会社の最大のフリーライダー」と陰口をたたかれている。

 「とにかく仕事をしていない」「仕事ができない」そんな評判が立つK社長の働きぶりとは、どのようなものなのか?

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河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長]

ワトソンワイアットを経て、「人と組織のマネジメント研究所」(株)道(タオ)を設立。ベストセラーとなった『ニワトリを殺すな』をはじめ、『デビルパワー エンジェルパワー』『育ちのヒント』(共に幻冬舎)など著書多数。慶応丸の内シティーキャンパス客員ファカルティー。

渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

いつになったら報われるのか――。熾烈な競争に晒されたビジネスマンは疲れ切っている。そんな彼らに強い負の感情を抱かせるのが、職場で増殖中の「タダ乗り社員」(フリーライダー)だ。タダ乗り社員が増える背景には、企業の制度やカルチャーが変化し、組織に矛盾が生じている側面もある。放っておいてはいけない。ベストセラー『不機嫌な職場』の著者陣が、タダ乗り社員の実態と彼らへの対処法を徹底解説する。

「あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場」

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