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戦略コンサルティング・ファームの面接攻略法
【第6回】 2016年4月6日
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ビクター・チェン

求められている質問に答えているのに、
その瞬間に不合格が決まっている人とは?

すでに述べたとおり、戦略コンサルティング業務に常につきまとう問題は、クライアントが望む仕事量に対して十分な人数のコンサルタントを確保できないことだ。このことは『戦略コンサルティング・ファームの面接攻略法』においても、ポイントとなっている。

 あたりまえのことだが、クライアントはできるだけ低いコストで、できるだけ多くの仕事をコンサルタントにしてもらいたいのに対して、コンサルティング・ファームはクライアントの要望を満たしながらも、できるだけ少ない仕事量で、できるだけ高いフィーを得ることを望む。

 プロジェクト・チームに十分な数のコンサルタントがいないことは、あらゆる種類の分析を行うための時間、労力、予算がないことを意味しており、コンサルタントは限られた時間を効率的に使うために、難しい選択をしなければならない。

 これに関連して多くの戦略コンサルタントは、優先順位を付けずにクライアントのために働くことに対して、「海を沸騰させる(boiling the ocean)」という比喩表現を用いる。

 この比喩によると、あなたがコップ1杯の湯を必要とする場合、次の2つの方法がある。1つは、コップ1杯分の水をくんでから、それをコンロにかけて沸騰させる方法。もう1つは、海全体を沸騰させてから、コップ1杯分の湯をすくう方法だ。

 与えられた仕事を成し遂げるには、できるだけ多くの作業を行う方法と、できるだけ少ない作業ですませる方法がある。そして、コンサルティング業務では後者のほうが価値があり、高い評価を得る。では、このことがケース・インタビューとどのように関係してくるのだろうか。

 インタビュアーがよく投げかけてくる質問の1つは、「クライアントの主な目的を考慮した場合、彼らの要望に応えるためにはどのような情報が“重要”か」というものだ。この質問に対して、多くの志望者は「海を沸騰させる」アプローチで臨み、それほど重要ではない情報も含めて、自分が思いついたものをすべて並べ立ててしまう。

 しかしこのアプローチは、プロジェクト・マネジャーのコンサルタントが新米コンサルタントに対して、絶対にやってはいけないと教えるものである。なぜなら、実務の現場ではすべてのことができるだけの時間も人数もないからだ。

 実際のところ、「クライアントの要望に応えるためにはどのような情報が“重要”か」という質問に対して、志望者が数分をかけて、あれもこれもと思いつくままに情報を並べ立てれば、インタビューはその瞬間にゲームオーバーとなる。

 志望者がだらだらと長い時間を要して答えている間、インタビュアーはあきれた表情を露骨に出さないように、じっと我慢しなければならない。

 この時点ですでに不採用の決定は下されているので、インタビューは終了しているに等しいが、礼儀をわきまえるために、予定の時間まで形式上インタビューは続けられる。

(次回は、4月13日公開予定です)

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ビクター・チェン

元マッキンゼーのコンサルタント。スタンフォード大学を卒業後、8つの戦略コンサルティング・ファームの面接を経て、マッキンゼー、ベイン、モニター、L.E.K.、A.T.カーニー、オリバー・ワイマンの6社からオファーを受け、マッキンゼーに入社。トップ10パーセントに位置づけられる実績を上げ、最年少で昇進、トップ・コンサルタントとして活躍すると同時に、多くの入社希望者を面接するケース・インタビュアーを務めた。現在は独立してInc.500リストに掲載される企業のCEOのアドバイザーを務める一方、コンサルティング会社への入社を目指す人々を支援する会社を経営している。世界100カ国以上の戦略コンサルタント志願者が注目するウェブサイト(www.caseinterview.com)を運営している。
 


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