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セブン会長引退の引き金を引いた創業家の影響力

週刊ダイヤモンド編集部
2016年4月18日
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セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長の突然の引退表明で、流通業界最大手が大混乱に陥っている。カリスマ経営者に引退を決意させた理由はいったい何だったのか。(「週刊ダイヤモンド」編集部 新井美江子、大矢博之)

Photo by Hidekazu Izumi

 4月7日、東京・八重洲の記者会見場は200人近い報道陣でごった返していた。セブン&アイ・ホールディングス(HD)の2015年度の決算発表の場に急きょ、鈴木敏文会長の参加が決まり、辞意を表明すると伝えられたからだ。

 ところが、鈴木会長の口から真っ先に飛び出したのは、セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長への批判だった。

 「7年前、本当は古屋一樹副社長の方が仕事はできたが、井阪を育てるために社長に立てた。井阪がCOO(最高執行責任者)としての役割を果たしたかというと、物足りなさがあった。新しい提案が出てこなかった」

 「井阪に社長交代の内示をしたら、2日後に『受けられません』と言って、7年間やってきたことを並べ立てた。『私が方針を出し、それを聞いた人が手分けをしてやってきたのではないか』と伝えたが、井阪は『自分がやった』と食ってかかってきた。『マンションの支払いもある。辞めるわけにはいかない』とけんか腰だった」

 さらに報道陣を当惑させたのは、鈴木会長とセブン&アイHDの村田紀敏社長の他に、直前になって会見の出席者に加わった後藤光男顧問と佐藤信武顧問。この2人の古参幹部が、鈴木会長の“援護射撃”を始めたのだ。

 とりわけ後藤顧問は、井阪社長の父親と「じっこんの間柄」ということをアピール。そして、人事案の理解を得るため井阪社長の父親を訪問したところ、井阪社長から猛烈な抗議を受けたことを明らかにし、その態度が「けんか腰で、年上に対する口調ではなかった」と批判する始末だった。

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