ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路

「母親への復讐」がハングリー精神の原動力に?
家庭内暴力の記憶に苦しむ30代エリート課長

――「心の傷」が癒えずに部下を罵倒する滝本氏のケース

吉田典史 [ジャーナリスト]
【第26回】 2010年8月9日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 会社でバリバリの「エリート」と見られている社員の中には、職場で見せる顔とは「別の顔」を持っている者もいる。人の本性は、一面だけを見てもわからないものだ。

 ある有名シンクタンクのエリート課長は、10代の頃に「家庭内暴力」を起こして暴れまくった経験がある。一時は母親といがみ合い、刃傷沙汰にまでエスカレートしそうになったという。

 連載26回目は、この課長が部下をいじめ抜く姿を紹介することを通じて、彼が負った「人生の傷」について考えたい。あなたの職場にも、このような社員がいないだろうか?

------------------------------------------------------------------

■今回の主人公――足許が揺らぐ「隠れ負け組社員」

 滝本智成(仮名・38歳)

 銀行系のシンクタンク(社員数1200人)の調査部に勤務する。上司からの評価は高く、30代で課長になる。同期生の中で一番早い出世であり、「将来は役員」とまで言われている。だが、部下への対応は攻撃的で、評判はよくない。弱い者にヒステリックに当たる理由は、10代の頃に味わった苦痛の影響もあるようだ。

------------------------------------------------------------------
(※プライバシー保護の観点から、この記事は取材した情報を一部デフォルメしています)

部下を罵倒するエリート課長が持つ
“家庭内暴力”という知られたくない過去

 「おい、同じことを言わせるな!」

 課長の滝本智成(38歳)が怒鳴る。相手は、新卒で入社して3年目の松浪だ。出張報告書を提出するのが遅れたようだ。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

吉田典史 [ジャーナリスト]

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年からフリー。主に人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『封印された震災死』(世界文化社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、プレジデント社、小学館などで執筆。


はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路

格差の固定化と大不況のダブルパンチに見舞われた日本の企業社会では、「負け組社員」が続出している。労働問題に精通した著者が、徹底取材で得た生のエピソードを基に、世のビジネスマンが負け組からはい上がるためのノウハウを詳しく教える。

「はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路」

⇒バックナンバー一覧