どうせ所属するなら、多くの人が「いい会社」に入りたいと思うもの。就活学生や転職を検討する社会人と話をすると、やりたいことを優先すべきか、いわゆる安定した人気企業に行くべきか悩んでいる人は多い。
今回のテーマは、「自分のキャリアをどう決めていくか」について。本連載では、経沢香保子さんの新刊『すべての女は、自由である。』の内容をベースに、お伝えしていきます。(構成・池田園子 撮影・Junko Yokoyama)

「いい会社ってどんな会社なんだろう?」

世間や他人の声に左右されない。<br />自分のキャリアは自分で決める。

 「いい会社ってどんな会社なんだろう?」

 どうせ所属するなら、「いい会社」に入りたいのだと思う。学生や転職を検討する社会人と話をすると、やりたいことを優先すべきか、周囲が高く評価する、いわゆる安定した人気会社に行くべきか、といった議論になることが多い。

 会社のランキングとなる指標はたくさんある。「平均年収が高い企業ランキング」「働きがいのある会社ランキング」……そして毎年注目されるのが、ダイレクトに「就職したい」という指標である「就職人気企業ランキング」だ。

 毎年興味深く眺めているけれども「人気企業に内定・就職・転職すること=素晴らしい」というプレッシャーが若い人たちにあるとすると、少し悲しい気持ちになる。

 入り口の成功や周囲の評価だけで、長い人生の成功は決定づけられないと思うのだ。