「他人の視点」で人生を決めるべきではない

 誰かがいいという選択肢を選ぶこと、とくに今まで育ててくれた親が納得する会社を選ぶことは、一見いいことのように思えるが、自分の本意でないならそういった「他人の視点」で人生を決めるべきではない。

 理由は2つある。1つめは、自分の人生の決断を他人にゆだねると矛盾が生じ、常に迷いが生まれ、失敗したときに他人のせいにして力がつかないから。2つめは、好きなことに取り組まないと人生を後悔するから。

 「やった後悔は日に日に小さくなるけど、やらなかった後悔は日に日に大きくなる」

 林真理子さんがおっしゃっていたそうだがまったく同感する。人生は一度きりで、主人公は自分だ。自分の信念を貫かないと自分らしい道を創ることはできない。

 そして、私の人生経験上、絶対に正しいと思うのは、「好きなことに全力で取り組めば成果は必ず出る」ということだ。やりたくない仕事のいいところを無理に見つけて続けるのは、時間のムダになったり、自分の潜在能力を引き出せず機会損失となっ
たりする場合もある。周りに流されると、チャンスを得られないどころか、自分の判断力も磨かれない。

 今の時代に安定なんてない。失敗を恐れてはいけない。リスクをとらない成長や成功はない。やりたいことを実現して成長したい、自分らしい自由な人生を生きたいと思うなら、好きなことができる環境に積極的に飛び込んでみよう。そうして自分のやりたいことを見つけ続けて、大きなチャンスを掴み取ってほしい。

(『すべての女は、自由である。』より)

世間や他人の声に左右されない。<br />自分のキャリアは自分で決める。

経沢香保子(つねざわ・かほこ)
株式会社カラーズ代表取締役社長。
桜蔭高校・慶應大学卒業。リクルート、楽天を経て26歳の時に自宅でトレンダーズを設立し、2012年、当時女性最年少で東証マザーズ上場。
2014年に再びカラーズを創業し、「日本にベビーシッターの文化」を広め、女性が輝く社会を実現するべく、1時間1000円~即日手配も可能な安全・安心のオンラインベビーシッターサービス「キッズライン」(https://kidsline.me/)を運営中。
著書に、『自分の会社をつくるということ』(ダイヤモンド社)などがある。
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