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事業計画書は1枚にまとめなさい
【第3回】 2016年5月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
上野光夫 [起業支援コンサルタント]

7つのポイントを押さえれば、
融資担当者をうならせる事業計画書ができる

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事業計画書といえば、何十枚にも及ぶ書類を作成しなければいけないと思われがちだが、そんなことはない。起業して資金を調達するための事業計画書はもっと簡素でいいのだ。日本政策金融公庫に26年間勤務し、5000人以上の創業融資に携わってきた上野光夫氏が、起業のための事業計画書のポイントを紹介する。

1枚の様式にうまく収めて書くことが大事

 創業融資を受けるための事業計画書は、とてもシンプルです。実際に、日本政策金融公庫の創業計画書の様式を見ると、記入スペースが小さくて書ける文字数は限られています。きっと「こんな狭い様式ではビジネスプランを説明できない」と思うことでしょう。

 でも、首尾よく融資を受けようと思えば、この様式の中にうまく収めて表現するのが効果的です。

 ただし、単純に簡略化して記入すればいいというわけではありません。融資の審査をパスして資金調達することが目的ですから、融資担当者のチェックポイントを理解してつくることが大切です。

 ベンチャーキャピタルなどから出資を受けるエクイティファイナンスの場合、投資する側は、複数の起業家に投資して、そのうち1社でも大きく成長すれば、投資額の何十倍、何百倍ものリターンを得られます。投資先企業に対しては、手堅く事業をすることではなく、成長することを求めます。投資判断のチェックポイントは、起業家としての将来性や事業の成長性になります。ですから、いくつかの投資先が失敗することは想定の範囲内です。

 一方、融資の場合の収益源は利息であり、大きなリターンは期待できません。万一、融資した先が倒産して返済できなくなれば、利息どころか元金も戻らないので、損失をカバーするためにほかで高額の新規融資をしなければならなくなります。

 たとえば、利率2.5%で500万円を融資した先が返済不能になれば、ほかで2億円の融資を実行する必要があります(500万円÷2.5%)。返済不能の融資が多くなってしまうと、カバーしきれなくなるということです。

 そのため、金融機関が融資の可否を判断するポイントは、「事業がうまくいって、きちんと返済できるか」になります。必ずしも成長する必要はなく、「手堅く事業を続けていけるだろう」と思える起業家へ融資します。こうした背景を踏まえて融資担当者のチェックポイントを理解しておけば、融資を受けやすい事業計画書がつくれます。

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上野光夫(うえの・みつお) [起業支援コンサルタント]

MMコンサルティング代表取締役、中小企業診断士、起業支援プラットフォーム「DREAM GATE」認定アドバイザー。
1962年鹿児島市生まれ。九州大学を卒業後、日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)に26年間勤務し、主に中小企業への融資審査の業務に携わる。3万社の中小企業への融資と、5000名超の起業家への創業融資を担当した。融資総額は2000億円にのぼる。
2011年4月にコンサルタントとして独立。起業支援コンサルティング、資金調達サポートを行うほか、研修、講演、執筆など幅広く活動している。リクルート社『アントレ』などメディア登場実績多数。日本最大の起業家支援プラットフォーム「DREAM GATE」において、アドバイザーランキング「資金調達部門」で3年連続して第1位に輝く。
著書に『3万人の社長に学んだ「しぶとい人」の行動法則』(日本実業出版社)、『起業は1冊のノートから始めなさい』(ダイヤモンド社)、『「儲かる社長」と「ダメ社長」の習慣』(明日香出版社)、『仕事で結果を出す人はこの「きれいごと」を言わない』(フォレスト出版)がある。


事業計画書は1枚にまとめなさい

事業計画書といえば、何十枚にも及ぶものだと思われがちだが、個人の開業ではたった1枚でいい。日本政策金融公庫で5000人超の起業家を見てきた著者が、創業融資の事業計画で大切なポイントは何かを解説する。

「事業計画書は1枚にまとめなさい」

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