ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

テレビから国民的共通の話題が生まれた理由

50年間の「笑点」人気から考えたこと

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]
【第100回】 2016年6月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

50年続く「笑点」は
奇跡のコンテンツ 

pixta_10127181959年から爆発的に家庭に普及し始めたテレビは、家族の話題の中心であり、数々の国民的社会現象を巻き起こす番組を放映してきた。 pixta_101271

 1966年の放送開始から50年続いている日本テレビ系の人気番組「笑点」で、2016年5月をもって5代目大喜利司会者の桂歌丸さんが勇退、6代目司会者として春風亭昇太さんが選ばれました。

 4月30日に歌丸さんが降板を発表した直後から、マスメディアやネット上では後任者についての話題で持ちきりとなりました。

 特に、ネットニュースではトップニュースの一つとして取り上げられ、あるキュレーションメディアは、ざまざまな媒体に書かれたいくつもの記事を同時に掲載、選挙速報さながらの様相を呈していました。

 その後、大喜利メンバーの中で二番目に若手である昇太さんの大抜擢が発表されるや否や、ネットには驚きと称賛の声が多数投稿されたことは周知の通りです。

「笑点」は、日本のバラエティ番組の中でもまれに見る長寿を誇り、広い年齢層から支持される点でも数少ないマスメディアコンテンツです。だからこそ、番組の顔でもある大喜利司会者の交替は、国民的な関心を喚起するのでしょう。

 考えてみると、メール、掲示板、ブログからソーシャルメディアと、これらインターネットメディアが普及するほんの20年ほど前までは、今とはレベルが異なる規模でテレビ発の話題が国民的な関心を喚起し、社会現象を巻き起こすことは決して珍しくありませんでした。

 その昔、お茶の間で家族と一緒に見るテレビ番組は、一家のコミュニケーションを成立させる大事なコンテンツでした。もちろん家族だけではなく、学校や職場、近隣といったコミュニティでも、人と人がつながるあらゆる場面での共通のネタともなっていたのです。

 とはいえ、テレビの話題が国民的な共通のネタにまで成り得たのは、なぜでしょうか。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
IT&ビジネス
関連記事
クチコミ・コメント
facebookもチェック

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

インターネットなど双方向メディアの普及に伴い、従来の広告メッセージが届きにくい時代になったと言われます。どんな方法なら消費者とのコミュニケーションが成立するのか。「次世代IMC」を掲げる注目のマーケティング企業CEOがその極意を伝授します。

「マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー」

⇒バックナンバー一覧