高級車オーナーが群がり
すぐに埋まるガレージ付き物件

 不動産オーナーからも満足度が高い。通常なら物件を建ててからアパートマンション仲介業者経由で積極的に売り込むことで初めて入居者が集まるものだが、G-Style Clubは人気の高さから計画段階で入居者が決まることが多く、空室の心配をなくした上で着工できるのだ。

 もうひとつ、屋内ガレージつき物件の売りとして挙げられるのは、防犯上の安心感の高さだ。ある会員は、過去に車上狙いの被害に遭ったことがあり、わざわざ管理人付きの駐車場を借りていた。しかし、高い駐車場を外に借りるくらいなら、愛車と一緒に暮らせるほうがよいと、G-Style Clubの物件に移り住んだのだそうだ。

 愛知県には自動車盗難件数日本一という不名誉な記録がある。14年には全国盗難件数の14%、15年には16%を一県のみで占めており、自家用車保有台数が(全国1位とはいえ)全体の6%ほどを占めるに過ぎないことを考えれば、かなりの多さだ。

 他府県で自動車盗難が多いのは、茨城・大阪・千葉・埼玉・神奈川などであり、都市近郊で高級車の台数が多いにもかかわらず、セキュリティに不安のある露天駐車場を外に借りるしかないという共通した事情が見てとれる。

 ここにも、賃貸ガレージハウスが強い競争力を持ちうる背景がある。家賃が多少高くても、セキュリティ万全の屋内ガレージが最初から付いてくるからだ。

 以上の内容を冒頭のロータス・オーナーのKさんに話したところ、「それなら、(通勤時間は長くなっても)郊外のガレージつき物件に移り住むのもいいかもしれない」と、かなり心を動かされた様子だった。

 このKさんのような富裕層の都心回帰がトレンドになり、郊外で、しかも駅から遠い賃貸物件は入居者集めに苦労が尽きない状況だが、別次元の付加価値と希少価値を持つ屋内ガレージつき物件であれば、駅から遠くても選んでもらえる。

 以上、賃貸ガレージハウスというトレンドについて紹介してきたが、愛車専用ガレージのある暮らしという夢を比較的安価に実現するもうひとつの方法として紹介したいのは、古民家の土間をガレージとして利用するスタイルだ。

 四輪車用のガレージにできる土間となると、さすがに農村部でなければ見つけにくいが、オートバイ1台だけでいいなら、東京23区内でも土間つきの賃貸物件が手の届く家賃でけっこう見つかる。築年数の古ささえ許容できるなら、こちらも魅力的な選択肢たりうるのではないだろうか。

(待兼音二郎/5時から作家塾(R)