短命が続く東京都知事
「東京都長官」時代から振り返る

実は舛添・猪瀬氏より短命な人がいた!?都知事の歴史を振り返る次期東京都知事には、一体誰がなるのでしょうか?

 舛添要一氏の辞職により火蓋を切った第20代東京都知事選。いや、正確にはまだ告示されていないのだが、連日、ニュースは参院選そっちのけで都知事選の話題で持ち切りである。

 2012年、石原慎太郎氏の突然の辞職後、なんだか東京の顔が定まらない。それから4年もたたずに、猪瀬、舛添、そして次期都知事と、せわしないかぎりだ。東京都知事は以前からこんなに短命だっただろうか。

 ほかの道府県知事を見てみると、現職知事の中で、最多当選しているのが橋本昌・茨城県知事と谷本正憲・石川県知事。現在は6期目だ。二人とも自治省出身者で、橋本氏は1993年9月から、谷本氏は1994年3月から、どちらも20年以上県政のトップに君臨している。実は石川県は、公選制(1947年)になって以降、知事経験者はたったの4人。谷本氏の前に知事を勤めた中西陽一氏は1963年から94年まで、実に8期、31年も在職し、そして在職中に亡くなるという知事界のレジェンドだ。

 では、東京都はどうか。そもそも太平洋戦争中に、東京府と東京市が統合して誕生した東京都。そのトップは最初、「東京都長官」とされ官選だった。官選知事はコロコロ変わるのが一般的で、その入れ替わりの激しさは現在の比ではない。ただ、在職33日とか46日というのはいったいどうしたと思わずにはいられないが。1日警察署長ならぬ、1ヵ月東京都長官か。ただ、ここに並ぶメンツ以上に、猪瀬氏のほうが早く辞職していたりもする。やるな、猪瀬さん。

 大達茂雄 任期1943年7月1日 44年7月22日 在職388日
 西尾壽造 任期1944年7月25日 45年8月23日 在職396日
 廣瀬久忠 任期1945年8月23日 46年1月15日 在職512日
 藤沼庄平 任期1946年1月15日 46年6月8日 在職145日
 松井春生 任期1946年6月8日 46年7月23日 在職46日
 安井誠一郎 任期1946年7月23日 47年3月13日 在職234日
 飯沼一省 任期1947年3月13日 47年4月14日 在職33日
 安井誠一郎 任期1947年4月14日 47年5月3日 在職20日