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ユニーク企業の仰天戦略

ガリガリ君、年5億本売る秘密は「ブームを作らない」

曲沼美恵 [ライター]
【第8回】 2016年8月1日
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35年間に開発された「ガリガリ君」は、100種類以上に上るという Photo by Toshiaki Usami

夏だ、アイスだ、ガリガリ君だ!

というわけで、赤城乳業レポートの最終回。工場を見学させてもらったり、必死に値上げを我慢した経緯を教えてもらったりもしたけれど、まだ、仰天するほどの戦略は出てきていない。「ガリガリ君戦略」の陣頭指揮をとる、マーケティング部部長の萩原史雄氏に詰め寄った。

前編「ガリガリ君工場見学」中編「ガリガリ君お詫びCMの真相」

予算ゼロから始まった
ガリガリ君のマーケティング戦略

――ところで、萩原さんのお名前を検索していたら、「ガリガリ君プロダクション プロデューサー」という肩書きが出てきたのですが、この「ガリガリ君プロダクション」というのはなんですか?

赤城乳業・マーケティング部部長の萩原史雄さん Photo by T.U.

 「会社からお金をもらって、立ち上げました。ガリガリ君に関するパッケージ、音楽、プロモーション、コミュニケーション、あとライセンス。そういうものをすべて手がける、社内ベンチャーみたいなものです。『ガリガリ君』発売から25周年を迎える際に『あそびましょ。』というコーポレート・メッセージを作ったんですが、それに合わせていろいろと変えたいと思ったのがきっかけです」

――もともとマーケティング担当でいらっしゃったんですか?

 「いいえ、違います。95年に入社して、2004年までは営業をやっていました。コンビニ担当をしていた時に、『ガリガリ君』の可能性を感じたのですが、会社は全然それを生かしていなかった。それで、いろいろと文句を言っていましたら、『じゃあ、お前がやれ』ということになりまして」

――文句を言ったら「お前やれ」と。なかなか思い切った会社ですね。

 「2004年10月に部署を立ち上げたんですが、その時は予算ゼロでスタートしましたからね」

――予算ゼロ……。

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曲沼美恵[ライター]

1970年生まれ。大学卒業後、日本経済新聞社に入社。2002年からフリーに。近年はビジネス誌やウェブサイトで、ルポルタージュやインタビュー、コラム等を執筆。近著に『メディア・モンスター:誰が黒川紀章を殺したのか?』(草思社)がある。仕事に関する情報はブログでも紹介中。「ニュース」より「人」に興味あり。

 


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ユニークな商品・サービスを生み出している会社には、どんな経営者がいるのだろう?大企業には真似できない仰天の戦略でグローバル時代を生き残ろうと模索する、「小さな巨人たち」を追いかける。

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