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イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

“上司の評価”のために休まされる?
有給休暇の強制取得に踊らされる部下たちの不満

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第30回】 2010年10月19日
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 あなたは有給休暇をどれくらい取得していますか。近年、厚生労働省などが率先して「もっと休め!」といわんばかりに有休取得の旗振り役となっています。そうしたなかで、企業の関心も高まり、労働組合がしっかりした大企業などのなかには、組合が有休消化率の調査を行っているところもあるほどです。また、部下の有給消化率が低い部署の管理職は、評価が下がる企業もあるといいます。

 こうした「がむしゃらに働くだけが能ではない」という意識が職場に芽生えるなかで、相変わらず有給取得は罪悪と感じている社員も存在します。こうした休暇に対するギャップのある職場でトラブルは起きていないのでしょうか。みなさんも自分の職場をイメージしながら、有給休暇の取得に関するギャップについて考えていきましょう。

「ハードワークが美徳」なんて今は昔!
残業しない働き方が称えられる時代に

 1980年代頃までの日本のビジネスパーソンにとって、「ハードワークこそ美徳」とされていました。残業も厭わない、休日も出勤して仕事するワークスタイルが当たり前。経済成長と相まって仕事が山のようにあったことも起因していたのは間違いないでしょう。その頃は、オフィスの照明が24時間365日消えない「不夜城」のような職場がたくさんありました。

 ちなみに私も1987年にリクルートに入社した当時、平日は深夜2時くらいまで仕事して、休日に出社する日々を何年も続けました。私だけでなく、周囲の先輩も同じように働いていたので、「仕事を長時間するのが当たり前」と感じていた気がします。

 ところが、2000年あたりから様相が変わりました。会社も残業を強制せず、休暇の取得を奨励し、一方の個人も自分らしく「会社に縛られない」ことを素晴らしいと称えるようになりました。ある意味で小室淑江さんが提唱しているワークライフバランス的考え方が、このあたりから芽生えていたのでしょう。

 そして、「ハードワークすべし…!」と発言しようものなら、周囲からバッシングされかねない状況になっていきました(マネックスグループ代表の松本大さんのようにハードワーク賛成派の経営者もいますが…)。

 広告代理店に20年勤務しているGさんは、若い頃は朝まで仕事するハードワーカーの典型でした。ところが、管理職になった今は、

 「部下が長時間労働しないように注意しています。自分が働いてきたワークスタイルと180度違うことを求めるので戸惑うことはありますが…」

 と感じていることを教えてくれました。

 とはいえ、「残業するな、休日には会社にくるな」と、自分が上司から受けたものとは正反対のマネジメントをするのは、簡単なようで難しいものがあるでしょう。

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高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
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