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日本を元気にする経営学教室

日本企業がダイナミズムを取り戻す道
人の交流を加速させ、中国と共生せよ
早稲田大学ビジネススクール教授 遠藤 功

遠藤 功,加登 豊,成生 達彦,河野 宏和
【第21回】 2010年11月1日
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アリババ・グループの馬雲会長も生んだ
中国のエグゼクティブ教育

 中国各地での反日デモの様子が、連日のように報じられている。そんな中、10月半ばに約1週間、上海に滞在した。私が客員教授を務めている中国のビジネススクール、長江商学院での集中講義がその主目的である。

 長江商学院は香港の起業家・李嘉誠が私財を投じて2002年に設立した、新興の民間ビジネススクールである。通常のMBAプログラムの他に、中でも最も力を入れているのがEMBA(ExecutiveMBA)と呼ばれる経営者育成のプログラムである。経営者としての仕事は続けながら、20ヵ月にわたる4つのモジュールに分けた集中講座スタイルで、経営を学ぶカリキュラムになっている。

 毎年400名もの卒業生を送り出し、既に3000人近い卒業生ネットワークを創り出している。日本では考えられない規模感、スピード感である。

 中国の著名企業の中にも、長江EMBAの卒業生が数多くおり、その「仲間入り」をしたくて入学してくる学生が後を絶たない。アリババ・グループ(阿里巴巴集団)の馬雲会長もここの卒業生である。

 その内容も中国ならではである。中国国内にはまだビジネスを教える教員が十分には育っていないので、海外の著名なビジネススクールと提携し、外部の力をフルに活用している。具体的には、米国のコロンビア大学ビジネススクール、イギリスのロンドンビジネススクール、スイスのIMDという「超一流校」と提携し、北京、ニューヨーク、ロンドン、ローザンヌと場所を変えて、1年かけて経営を学んでいく。短期間で経営を学び、国際的に通用する民間経営者を数多く輩出しようという狙いである。

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国内市場は成熟化する一方、グローバル化は急速に進展し、新興国の勃興も著しい。もはや、自ら新たな目標を設定し、ビジネスモデルを構築しなくてはいけない時代に突入。にもかかわらず、日本企業には閉塞感が漂う。この閉塞感を突破するにはどうしたらよいのか。著名ビジネススクールの校長・元校長で、経営学のリーダーたちが、リレー形式で、問題の所在を指摘し、変革のヒントを提起する。

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