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>>(上)より続く
まずはゴジラによじ登って作戦開始
上陸したら陸自主体の作戦展開に
ゴジラが「諸外国やテロ組織が放った巨大生物・怪獣」であるほうが、自衛隊の素早い対応が期待できるのだが、この場合もハードルは高い。
「自衛隊法第76条の『防衛出動』です。ただし、これを行う場合には、内閣総理大臣は国会で承認を得なければなりません。もし国会で承認を得られない場合は、ただひたすらゴジラの行動をウォッチするだけです。自発的にゴジラが領海外に出て行ってくれれば、それで問題ありません。しかし領海から領土、とりわけ首都・東京に上陸されても、根拠なしに自衛隊は動けないのです」(統幕勤務経験のある自衛隊1佐)
防衛出動について国会で承認を得られて初めて、自衛隊は行動を起こせる。「まず内閣、米軍などの情報、防衛省情報本部が得た情報を基にゴジラの行動を予測。領海内でその動きを封じ込めなければなりません」(同)。
ここで登場するのが海自の精鋭・特別警備隊(SBU)と陸自の西部方面普通科連隊(西普連)だ。まず海自特別警備隊が先兵となってゴムボートで接近、ゴジラによじ登り暗幕をはるなどして「目と耳」を塞ぐ。それを西普連が、がっちりサポートする。
「特別警備隊と西普連が、ゴジラによじ登れば、今度は陸自・化学科部隊による化学兵器を用います。特別警備隊員が経口の形でゴジラに投入します。詳細は防衛機密ですが、ゴジラがそのエネルギーとする核を封じ込めるそれ、ということでご理解いただいていいでしょう」(同)