ビューポイント View Point 2014 立命館大学

立命館プリンシプル【R-DNA+】

2016年度、大阪いばらきキャンパスに総合心理学部が誕生 人間の心と行動を探求。心理学の時代

来春開設される立命館大学の「大阪いばらきキャンパス」に、2016年度、総合心理学部の創設を構想中(※)だ。これまでの立命館大学の心理学60年の伝統を受け継ぎ、予定される国家資格「公認心理師」にも対応、「予測困難な時代」に求められる人間への総合的なアプローチを行う。※2015年4月設置届出予定
立命館大学文学部人文学科心理学域(総合心理学部着任予定)サトウタツヤ教授
東北大学で博士号(文学)取得。東京都立大学(現首都大学東京)、福島大学を経て、2001年立命館大学文学部心理学科助教授、06年から文学部教授、現在に至る。主な研究分野は、社会心理学、法心理学、心理学史など。著書(共著)に『心理学・入門』(有斐閣)、『あなたはなぜ変われないのか:性格は「モード」で変る 心理学のかしこい使い方』(筑摩書房)他。

「私の研究テーマは、"神話崩し"です。人が根拠も無く信じていることを、違うと捉えるのが仕事です」と語るのは、立命館大学文学部(社会心理学)のサトウタツヤ教授だ。

 例えば、「健康神話」がある。健康だから幸福で、病気になったら不幸になる、という"神話"だ。よく考えれば、病気を持ちながらも幸福に生きている人もいるし、健康でも不幸な人がいる。病気=不幸という図式は成り立たないのに、なぜか人は「健康神話」を信じてしまう。

 あるいは、冤罪のもとになる虚偽自白の問題。人は「うそは自分が有利になるためにつく」と信じている。だから、身に覚えのない犯罪を"自白"することなどあり得ない、と考える。しかしそれはやはり"神話"なのだ。取り調べのプレッシャーの中では、「自分が不利になるうそをつく」こともあるのだ。

「心理学の用語に、"ジャストワールド仮説"というものがあります。良い人は報われ、悪い人は罰せられる、という世界観で、この世の中は公平にできているという考え方。そのために、悲惨な事件に巻き込まれた人は、何かしら悪いことをしていたに違いない、という、あらぬ"うわさ"が立ったりする。そう考えないと、精神のバランスが保てず、広い意味では社会の安定と秩序が保てないからです。けれど、そうした"神話"にとらわれ過ぎていると、見えるものが見えなくなり、さまざまな心の病や社会問題を引き起こすことになる。そうならないためにも、"神話崩し"のアプローチは有効であると考えています」と語るサトウ教授。社会心理学とは、例えばそんな分野の研究を行う学問だ。

総合心理学部——融合的な新しい心理学を展開

 2016年春、立命館大学の大阪いばらきキャンパスに、総合心理学部が誕生する予定だ。これまで文学部の中にあった心理学専攻が学部として独立する形で、入学定員は280人。研究・学習スペースを含めた床面積は、心理学部として日本最大規模になる予定だ。

立命館大学 大阪いばらきキャンパス(イメージ)
立命館大学 衣笠キャンパス
立命館大学 びわこ・くさつキャンパス

「総合心理学部では、自然科学、社会科学、人文科学と連携しながら、融合的な新しい心理学を展開していきます」(サトウ教授)というように、同学部では、人間について多角的な視点からアプローチする。現代は、家庭や学校、企業や地域社会など、生活のさまざまな場面で複雑な課題が拡大している。心理学は、人間の心と行動の過程を探究することで、その課題の解決に貢献できる科学だと考えるからだ。

 創設が見込まれている、国家資格「公認心理師」に対応できる学部になることも、注目されるところ。「国家資格の創設は、社会が心理学に対して期待していることの表れ。公認心理師の活躍する場所は、医療機関内や医療分野だけでなく、学校内や企業内など、対人援助のニーズが存在するあらゆる分野に及びます。そのための力量をしっかりと育てていきたい」とサトウ教授。

 同学部では、従来型の知識偏重のインジェクション(注入)主義教育ではなく、発表を前提とした実践・問題解決型のプロジェクション(発信)主義教育を目指す。英語でプレゼンできる力を身に付けるため「情報発信型英語」も導入予定だ。

 人間の心と行動の探究こそが、現代社会が抱える複雑な課題を解決する可能性を秘めている。「心理学がますます注目される時代がやって来る」とサトウ教授は確信している。

総合心理学部イメージ図

問い合わせ先

立命館大学
TEL:075-465-8351(立命館大学入学センター)
大学ホームページ:http://www.ritsumei.ac.jp/ 
入試情報サイト「リッツネット」:http://ritsnet.ritsumei.jp
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週刊ダイヤモンド2014年9月27日号と同時掲載
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