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吉田恒のデータが語る為替の法則

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ユーロは史上最大の売られ過ぎに!
3月に向けてユーロが反発する根拠とは?

 年明けから、ユーロはさえない展開が続いていた。

 2月になってもそんな状況に変わりがないと、ふだんユーロについてほとんど関心を払わない人たちまでもが、いかにユーロが「ダメ」かについて語るようになった。

 しかし、それまで続いてきたユーロ安は、2月中旬で終わりを迎えることになった――

今思えば「ドバイ・ショック」が
ケチのつけ始めだった…

 冒頭の文章は、最近のユーロの動きを説明したのではなく、昨年、一昨年のユーロの動きを説明したものです。

 ユーロの総合力を示す実効相場は、2008年、2009年と2年連続で、2月中旬までは「さえない」ものの、3月に「復活」するパターンが続いています。

 今から思えば、昨年11月末に急浮上した「ドバイ・ショック」が、ユーロにとってのケチのつけ始めでした。

 その後、ギリシャ財政が「粉飾決算」まがいであったことが明らかになると、ユーロ安の流れはより確実なものとなりました。

 さらに、ギリシャ予備軍のような「PIGS」(※)への懸念も広がり始めていて、年末年始をまたいで「止まらないユーロ安」になっています。

 かつて、長期の米ドル安の受け皿として高止まりが続いていたユーロについて、「ユーフォリア」という言葉をもじった「ユーロフォリア」という呼び方がありました。

 ところが、それは最近になって、「フォビア=恐怖」をもじった「ユーロフォビア」という呼び方に変わっているとさえ、言われています。

(※編集部注:「PIGS」とは財政懸念がひどい欧州4ヵ国(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)の頭文字をつなげた言葉。アイルランドを含めた5ヵ国で「PIIGS」と呼ばれることもある)

過去2年間、2月まで弱くて
3月に復活してきたユーロ

 ただ、そもそもユーロには、前述したように、「2月まで弱く、3月に復活する」というパターンがあることも事実です。

 今回のギリシャの財政問題をはじめとする各材料については、上記のパターンの中でのきっかけにすぎないのか、それとも、例年のパターンを超えるものとなるのか、これから試されることになりそうです。

 そして、大騒ぎしたけれど、結局、過去2年のパターンどおりになったということならば、ユーロは3月に「復活」することになります。

 そこで、次に、ユーロのポジション動向をご覧ください。

 年末年始をはさんで、2ヵ月以上も一本調子のユーロ安が進んだ中で、ユーロはかなりの「売られ過ぎ」懸念が強くなっています。

 従って、その反動が「復活」をもたらすかもしれません。

 ヘッジファンドなどの売買を反映しているとされるCFTC(米商品先物取引委員会)統計によると、ユーロのネット・ショート(売り持ち)は、2月2日現在で4万3000枚に拡大しています。

 2008年9月に記録したこれまでの最高である4万枚を更新し、ユーロはすでに、史上最大の売られ過ぎになっているのです。

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著者プロフィール

吉田恒
(T&Cフィナンシャルリサーチ代表取締役社長)

立教大学文学部卒業後、自由経済社(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。2004年より同社代表取締役社長、T&Cホールディングス取締役。緻密なデータ分析に基づき、2007年8月のサブプライムショックによる急激な円高など、何度も大相場を的中させている。

この連載について

為替相場には法則がある! 数々の大相場を的中させてきた吉田恒が、豊富な過去データを分析して法則を導き出し、為替の先行きを予想します。

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