【第114回】 2010年02月01日
株価指数の改良が可能ではないか
最近、インデックス投資の優秀性を理解する投資家が増えてきたことは喜ばしい。また、まだまだ引き下げの余地があるが、公募の投資信託でも、ETF(上場型投資信託)でも、信託報酬の低い商品が登場しつつあることもいい傾向だ。だが、こうなると、インデックス、すなわち株価指数そのものの改良ができないかということが気になってくる。
よく知られているのは「バリュー・インデックス」(割安株指数)の過去の収益率の優位性だ。通常行われている方法では、株価純資産比率の高い株をグロース株(成長株)、低い株をバリュー株(割安株)とし、TOPIX(東証株価指数)のような時価総額加重の指数を、時価総額をちょうど半々になるように分割して、バリュー・インデックスとグロース・インデックスを定義する。過去の収益率データでは、バリュー指数が、グロース指数および総合指数をかなり上回ることが、米国株でも日本株でも観測されている。
株価純資産比率で見て割安であることは、倒産リスクなどの潜在的なリスクを反映したものなのか、株式市場における株価形成の誤りなのかは議論があるが、バリュー・インデックスに連動することを目指すローコストな商品は将来人気を博する可能性がある。
別のアプローチとしては多くの株価指数が使う「時価総額加重」のやり方を疑ってみる方法がある。
ロバート・D・アーノットほか著『ファンダメンタル・インデックス』(野村アセットマネジメント訳、東洋経済新報社)を見ると、著者らは、企業の大きさを株式時価総額以外の方法で定義して、この「大きさ」でウエートづけした指数を計算している。大きさを定義するために使っている要素は、売り上げ・キャッシュフロー・純資産・配当額の4つだ。それぞれ直近の過去5年の合計を使い、4つの要素の影響が均等になるようにウエートをつくっている。
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著者プロフィール
- 山崎 元
(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員)
58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。
この連載について
12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。
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