先週の株式市場は
主要3指数がそろって上昇
先週の米国株式市場は、週間ベースでダウ工業株価平均指数(NYダウ)が+3.24%、S&P500指数が+3.53%、ナスダック総合指数が+4.15%上昇しました。この結果、ナスダック総合指数は新高値をつけています。1月末から起きた株価急落後、日経平均株価がグズグズしているのとは対照的に、米国株は復活の兆しを見せていると言えるでしょう。
ナスダック総合指数チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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先週の雇用統計では
「賃上げプレッシャーなき雇用の拡大」が印象づけられる
とりわけ先週金曜日に株式市場が急伸した理由は、雇用統計の内容が2つの観点から良かったことによります。まず、非農業部門雇用者数が予想20.5万人に対して31.3万人と強かったことが指摘できます。
それと同じくらい重要だったポイントとして、平均時給が前月比+4セントにとどまった点が指摘できます。
なお、過去の数字、具体的には2017年12月が+11セントから+10セントへ、2018年1月が+9セントから+7セントへと下方修正されているのも見逃せません。
投資家は、「景気拡大局面が長く続いているので、そろそろ雇用市場が引き締まり、賃金上昇プレッシャーが出るのでは?」と懸念していました。22月に入ってからのニューヨーク株式市場の急落は、まさしくそのような懸念が引き金となったことは皆さんの記憶に新しいと思います。
しかし今回の発表で、それは杞憂(きゆう)に終わったことが確認されたわけです。
その一方で、非農業部門雇用者数そのものは力強く伸びているわけですから、「賃上げプレッシャーなき雇用の拡大」が印象付けられたというわけです。
米国10年債利回りの上昇が一段落し
株式の上昇を後押し
一方、米国10年債利回りは、今年に入ってからの急上昇のペースが衰えたように見えます。
米国10年債利回りチャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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金利上昇は株式にとってマイナスなので、金利上昇に歯止めがかかったということは、株式にとって良いニュースです。
企業業績は良好で
2008年以来の過去最高水準に!
一方、企業業績は素晴らしいです。
先週までにS&P500採用企業の99%が2017年第4四半期の決算発表を終えているのですが、そのうち実に73%の企業が一株当たり利益(EPS)でポジティブ・サプライズを出しました。
また77%の企業が売上高でポジティブ・サプライズを出しました。売上高でこれほど沢山の企業がポジティブ・サプライズを出したのは調査会社ファクトセットが2008年に調査を開始して以来で、過去最高の数字でした。
先週金曜日のS&P500指数の終値2786.57を2018年の予想EPSである158.07で割ると株価収益率は17.63倍になります。
過去5年間の平均が16倍、過去10年間の平均が14.3倍であることを考えると、ニューヨーク株式市場はちょっと割高だけれど、許容できないほどのべらぼうなバリュエーションではないことがわかります。
現在は、好景気だけど過熱しすぎてはいない
「ゴールディロックス経済」の状態
「ゴールディロックス」とは、童話『ゴールディロックスと三匹のクマ』に出てくる主人公の金髪娘の名前です。
ゴールディロックスは、クマの家族が外出中にクマの家に行き、お粥(かゆ)をこっそり食べます。三つの御椀(おわん)の中のお粥を食べ比べてみると、「熱すぎるもの」、「冷たすぎるもの」、「ちょうど良いもの」がありました。
この、熱すぎもせず、冷たすぎもせず、ちょうど良い加減のことを株式市場の参加者は「ゴールディロックス経済」と形容します。
現在は、好景気だけれど、過熱しすぎてインフレ懸念を誘発するほどではない「ゴールディロックス経済」の状態であることが、先週の雇用統計で印象付けられたのです。
【今週のまとめ】
今は強気のスタンスを崩さず
動きの良いネット株やハイテク株に乗るのが正解!
先週発表の雇用統計では、非農業部門雇用者数は力強く伸びましたが、賃金上昇プレッシャーは感じさせませんでした。2月に入ってからの株式市場の急落は、賃金インフレへの懸念が引き金でしたが、それが杞憂であったことが確認されたのです。
折から金利は安定しているし、企業業績は絶好調です。株式市場のバリュエーションはリーズナブルです。つまり今は強気のスタンスを崩すべきではないのです。
主要株価指数の中でいち早くナスダック総合指数が新高値を取ったことからもわかるように、いまはネット株やハイテク株の動きが良いです。従って動きの良いそれらの株に素直に乗る戦略が良いと思います。
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