富士フイルムの清算価値は1538円

清算価値や補正BPSを示したのが上記の表3です。ご覧になればお分かりのとおり、富士フイルムホールディングスの2012年3月期の補正BPSは1562円となりました。掛け目を掛けて補正する前の名目BPSは3574円ですから、半分以下です。
この補正BPSは、「清算価値を基礎にしたBPS」ですから、名目BPSよりは、かなり低くなりますが、この補正BPSを算出して、それがある程度の金額になっていれば、その値を基準に、安心して株を買うことができます。
この事例では、清算価値をかなり控えめに算出しましたので、補正BPSの値はだいぶ低くなりましたが、同社の企業としての資産価値は、少なくとも1562円はある、というわけです。
さて、では実際の株価はどうでしょうか?
2012年2月23日~5月22日 ・日足 2012年5月21日の安値が1517円ですから、株価は底値に達していると判断できます。
同社の2013年3月期における予想EPSの値は134.9円と発表されており、1株当たりの予想配当額は40円となっています(2012年5月21日現在)。
これ以上の株価下落は明らかに行きすぎ!
これらのことからも、これ以上の株価下落は、理論的には説明がつかない「逆バブル」でしかありません! このように断言できるのは、貸借対照表の財務データの裏付けがあるからです。
ここで求めた補正BPSの値は、企業によっては非常に小さくなるものも少なくありません。当然のことながら、そういった企業の株は安心して買えませんが、この事例のように貸借対照表の財務データの裏付けがあるものは、安値を買う際に自信が持てます。
このようにして得られた安値の予想値には、貸借対照表価額、すなわち、企業の純資産価値の裏付けがあるので、安心できるというわけです。
今回の執筆者
特別研究員:榊原正幸

*次回予告
プロフェッサー・サカキの特別研究第2弾
『ソニーの本当の価値はたったの●●円ってホント?』は近日公開予定!



