特別研究:プロフェッサー・サカキが徹底分析
富士フイルムホールディングスは今が買い時!最新決算で算出! 国際優良銘柄の「底値」がわかった!

【第7回】2012年5月23日公開(2012年5月24日更新)
榊原正幸

富士フイルムの清算価値は1538円

 清算価値や補正BPSを示したのが上記の表3です。ご覧になればお分かりのとおり、富士フイルムホールディングスの2012年3月期の補正BPSは1562円となりました。掛け目を掛けて補正する前の名目BPSは3574円ですから、半分以下です。

 この補正BPSは、「清算価値を基礎にしたBPS」ですから、名目BPSよりは、かなり低くなりますが、この補正BPSを算出して、それがある程度の金額になっていれば、その値を基準に、安心して株を買うことができます。

 この事例では、清算価値をかなり控えめに算出しましたので、補正BPSの値はだいぶ低くなりましたが、同社の企業としての資産価値は、少なくとも1562円はある、というわけです。

 さて、では実際の株価はどうでしょうか? 

2012年2月23日~5月22日 ・日足 

 2012年5月21日の安値が1517円ですから、株価は底値に達していると判断できます

 同社の2013年3月期における予想EPSの値は134.9円と発表されており、1株当たりの予想配当額は40円となっています(2012年5月21日現在)。

これ以上の株価下落は明らかに行きすぎ!

 これらのことからも、これ以上の株価下落は、理論的には説明がつかない「逆バブル」でしかありません! このように断言できるのは、貸借対照表の財務データの裏付けがあるからです。

 ここで求めた補正BPSの値は、企業によっては非常に小さくなるものも少なくありません。当然のことながら、そういった企業の株は安心して買えませんが、この事例のように貸借対照表の財務データの裏付けがあるものは、安値を買う際に自信が持てます

 このようにして得られた安値の予想値には、貸借対照表価額、すなわち、企業の純資産価値の裏付けがあるので、安心できるというわけです。


今回の執筆者

特別研究員:榊原正幸

さかきばら・まさゆき。1961年生まれ。名古屋大学経済学部卒業、同大学大学院経済学研究科博士課程(後期課程) 単位取得満期退学。97年4月から東北大学大学院にて経済研究科の助教授、03年10月には教授に就任。この間、01年~02年にはフランス・国立レンヌ第一大学経営大学院客員教授をつとめ、01年7月には英国レディング大学より博士号 (PhD, 会計学専攻)を授与される。04年4月から青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授となり、現在に至る。『現役大学教授がこっそり教える 株式投資「必勝ゼミ」』(PHP研究所)、『新・サカキ式 大化け割安株 投資実習』『本気で「株」で1億円!』(弊社)など、株式投資などに関する数々の著作がある。自己サイト「兜町大学教授の教え」では、会計学専攻の大学教授としての知識と経験を生かして安心できる堅実な投資情報を提供。ちなみに愛車はフェラーリ! 株式投資で稼いだお金で新型にバンバン乗り換えている。                 (イラスト/宗誠二郎)

 

*次回予告
プロフェッサー・サカキの特別研究第2弾
『ソニーの本当の価値はたったの●●円ってホント?』は近日公開予定! 

TOP