【ブリュッセル】欧州連合(EU)指導部は、中国の習近平国家主席に対し、中国政府が経済摩擦への対応を進めなければEUとして新たな制裁や貿易規制措置を設ける用意があると警告する予定だ。また、ウクライナでの戦争でロシア軍が使用している物資の輸出抑制も求めるという。北京で7日に開かれる首脳会議を前に、EU当局者らが明らかにした。

 米政府が中国との緊張緩和に向けて動く中、欧州と中国政府との緊張は高まっている。

 EU指導部が6日に中国に向け出発する中、イタリア政府は同国が「一帯一路」構想から離脱すると正式に中国政府に伝えたと述べ、双方の対立が深まっていることを示した。

 また英政府も6日、戦争に関連するロシアの製造業を支えたとして、中国企業に対し初の制裁措置を発表している。

 首脳会議では習氏と李強首相がウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長およびシャルル・ミシェルEU大統領と会談する予定。EU当局者らは、中ロの協力関係を最優先議題に取り上げると述べ、ガザ地区のパレスチナ人にさらに多くの人道支援を提供するよう中国に働きかける意向だとした。

 また貿易面では、中国で生産された商品が低価格でEUやその他の地域に輸出され、域内生産者が影響を受けているとし、過剰な供給の問題を取り上げる見通し。EU側は中国政府に対し、こうした生産に歯止めをかけるよう説得を試みるとみられる。EU高官は、これが成果を挙げられなければ、EUとして貿易規制措置を設けるかもしれないと述べた。このような措置は最終手段になるとみられている。

 EUの対中貿易赤字は4000億ドル(約59兆円)を突破し、ここ2年間で約2倍に膨れ上がっている。こうした状況について欧州政府当局者は、持続不可能なものだとみている。また、この状況には、中国における欧州企業の進出を妨げる障壁と中国政府の補助金の両方が反映されているとしている。

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