高齢者や子どもはより危険だが、
若くても元気満々でも発症のリスクあり

――体力がある人であれば、熱中症にかかりにくいのでしょうか?

 皆さんに声を大にして申し上げたいのは、熱中症のリスクはだれにでもあるということです。暑熱を受け続け、水分補給を怠れば、体力があっても、年齢が若くても、そして前日まで元気満々であっても、熱中症を発症する恐れがあります。十分に予防策を講じるべきです。

 ただし、「熱中症になりやすい人」がいることは確か。まずは高齢者です。そもそも体内の水分含有量が低い上に、身体に備わる放熱の機能が低下しています。「人間の身体は暑熱に慣れていく」と述べましたが、高齢者の場合は例外で、高温が続くと比例して高齢患者の割合が増えていきます。

 次に、子どもです。体温調節機能や発汗機能が成人よりも未成熟であり、身体が小さいために暑熱の影響を受けやすい。熱中症の症状を口に出して訴えられないケースもあるため、保護者がしっかり注意して見ていることが必要です。

 そのほかでは、仕事やスポーツなどで屋外での活動時間が長い人。昨今のジョギングブームで、真夏の日中でもジョギングをしている人を見かけますが、できれば避けていただきたい行為です。

 熱中症は、死に至ることもある怖い病気。予防が最大の治療です。「自分は大丈夫」だと根拠なき自信を持たず、これまでに挙げた予防策を実行してください。