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――赤坂パークビル脳神経外科・福永篤志医師に聞く

羽根田真智
熱中症対策あなたの熱中症対策、間違っているかもしれません Photo:PIXTA

連日の猛暑で危惧される「熱中症」。消防庁の発表では、7月9日~15日までの全国の熱中症による救急搬送者は9956人。最高気温が40度を上回る地域も登場し、今後さらなる患者の増加が見込まれる。「熱中症の恐ろしさを十分に認識していない人が多いのではないか」と指摘する赤坂パークビル脳神経外科の福永篤志医師(脳神経外科医・気象予報士)に恐ろしい熱中症の症状や適切な予防策について話を聞いた。(聞き手/ライター 羽根田真智)

夏のめまい、頭痛、筋肉痛は熱中症を疑え
深部体温が42度超なら生命の危機に

――熱中症で死者や多数の緊急搬送者が出るなど、深刻化しています。そもそも熱中症はなぜ起こるのでしょうか?

福永篤志医師福永篤志(ふくなが・あつし)/慶應義塾大学医学部卒業後、大東文化大学大学院法務研究科(法科大学院)卒業。平塚市民病院、大田原赤十字病院(現・那須赤十字病院)、済生会神奈川県病院などを経て、平成14年より慶應義塾大学医学部脳神経外科臨床助手として勤務。平成15年5月から医学部研究員としてfunctional MRIを用いて非侵襲的に人間の脳の活動を調べる研究を行う。現在、公立福生病院、赤坂パークビル脳神経外科で患者の診察・治療を行う。

 熱中症とは、「暑熱(夏の暑さ)」による身体の障害の総称です。人間は外気温に関係なくほぼ一定の体温を維持できる恒温動物で、いかに高温あるいは低温の環境であっても、身体から熱を逃す働き(放熱)と熱を産生する働き(産熱)のバランスで、体内を36~37度に維持します。ところが暑熱を受け続けると、産熱が放熱を上回って体温が著しく上昇し、熱中症の症状が現れます。

 体温が上昇すると、体内酵素の働きが低下し、たんぱく質を分解できなくなって不具合が生じます。細胞レベルでは、深部体温(体の内部の温度)が41.5度を超えた時点で身体のミトコンドリアに機能障害が起こり、身体の様々なエネルギーを作り出せなくなります。さらに42度を超えれば不可逆的な障害が起こり、生命の危機状態に陥ります。

――熱中症になると、どのような症状に襲われますか?

 熱中症は重症度に応じて3段階に分類されます。軽度である「I度」はかつての分類である熱失神、日射病、熱けいれんに相当し、症状としては、めまい、頭痛、筋肉痛、ふくらはぎなどのけいれん、あくびなどがあります。

 中等度の「II度」は熱疲労に相当し、疲労感、倦怠感、手足に力が入らない、不快感、I度よりひどい頭痛、吐き気・嘔吐、判断力や集中力の低下、意識がもうろうとする――などの症状があります。

 熱射病に相当する「III度」は重症度では最も重く、意識障害やフラフラして歩けない、けいれん発作などの症状を呈します。また、血液検査をすると、肝臓や腎臓に障害が起こっていたり、血液凝固異常といって血栓(血の塊)ができやすい状態が認められたりします。

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