NHKから国民を守る党が厳しい世論にさらされている。しかし、彼らの主張を見れば真っ当なものも多く、むしろテレビを持っている全世帯から強制的に受信料を徴収しておきながら、高齢者からしか支持されていないNHKの歪んだビジネスモデルにこそ問題がある。(ノンフィクションライター 窪田順生)

N国党叩きに見る
日本人の「NHK愛」

NHKから国民を守る党
叩かれまくっているN国党だが、彼らの主張は一理ある。テレビを持つ世帯から問答無用で受信料を徴取する、という今のビジネスモデルをNHKは真剣に見直すべきだ Photo:JIJI

 ちょっと古い話だが、2009年にOpen Source Centerというアメリカの機関が、日本のメディアを客観的に分析したレポートを出した。

 そこには、「政治スキャンダルの多くは新聞ではなく週刊誌や月刊誌から公表される」なんて、かなり痛いところを突いた指摘だけではなく、世界が驚く日本の「常識」が紹介されていた。

「NHKは、学校、警察、宗教よりも信頼されている機関」であるというのだ。

 これが決して大袈裟な話ではないことは、最近の「NHKから国民を守る党」(以下、N国党)に対する「イジメ」ともいうべき激しい風当たりを見ればわかる。

 ワイドショーのコメンテーターや評論家は、「投票した人はバカ騒ぎしたいだけ」などと、N国党支持者を「愚民」「愉快犯」扱い。当代一の人気者マツコ・デラックスさんも、「気持ち悪い人たち」「宗教的な感じ」と公共の電波でディスり始めている。要するに、「国民の審判」より「NHKへの信頼度」の方が完全に勝ってしまっているのだ。

 こうした現実を踏まえると、N国党が掲げる「NHKをぶっ壊す」の実現はかなり難しいのだが、個人的には遅かれ早かれ、NHKはぶっ壊される、と思っている。と言うより、早いところぶっ壊されてくれないと困る。

 人口減少が凄まじいスピードで進行しているからだ。

 内閣府「平成30年版高齢社会白書」によれば、2017年に1億2671万人だった人口は、2035年には1億1522万人にまで減る見込みだ。その中でも、NHKの受信料にかなり貢献をしている「15~64歳」という現役世代は、7596万人から6494万人と1100万人も減る。

 つまり、事業収入の97%を受信料に依存する、現在のNHKのビジネスモデルは遅かれ早かれ「破綻」をきたすことが目に見えているのだ。