筆者は文藝春秋の編集者だった20代、6年間にわたって松本清張先生の担当をした。週刊誌から異動して、初めての作家の担当だ。当時編集部には、恐怖の「松本清張伝説」なるものが言い伝えられていた。筆者は毎日のように、巨匠の意外な素顔を垣間見ることになる。

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